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本作はフランスの国民的女優が自伝を出したことをきっかけに、彼女と娘の間に隠されたある“真実”が浮かび上がっていく物語。カトリーヌ・ドヌーヴが母であり女優のファビエンヌ、ビノシュが脚本家として活躍する娘リュミールを演じた。ビノシュはクロエのドレス、是枝監督はアルマーニのタキシード姿で登場。レッドカーペットでは集まったファンのサインや写真撮影のリクエストに応えた。その後に行われた公式上映は、900人もの観客で満員に。
是枝が「新作を携えて大好きな映画祭に帰ってくることができて、本当にうれしく思っています。毎年、ここに来るために、がんばって映画を作っています」と話すと、拍手が巻き起こる。続けて「この映画は、去年の秋にパリで撮りました。僕が初めて日本の外へ出て、日本語ではない言語で、スタッフとキャストと一緒に作った作品です」と撮影を述懐。さらに「ちょっとだけ気持ちが軽やかで温かくなるような、僕にしては珍しい作品になったんじゃないかなと思います。観終わったあと劇場を出て、少し遠回りして歩いて自宅に帰りたくような、そんな作品だと思いますので、楽しんでください」と語った。
ビノシュは、母親役のドヌーヴがいないことについて「ママはどこ? ママはどこ?(笑)」と冗談交じりにコメント。そして「カトリーヌ・ドヌーヴと一緒に映画を作ることができて、非常に光栄でした。今夜は残念ながら彼女の姿はありませんが、彼女はいつも私たちの心の中にいます」と続けた。
10年以上前から是枝との仕事を熱望していたビノシュ。「ようやくこの作品の撮影に至り、夢が叶いました。情熱と温かさと知性を持ち合わせた、素晴らしい是枝監督とともに仕事ができるという素敵な機会に恵まれましたし、さまざまな役者たちともその現場を共有することができました」と撮影を振り返る。そして最後に「またの機会があるかもしれませんが、まず監督は、少し大変なこともあったであろうパリをいったん離れて、日本に帰ってバカンスを取らなくてはいけませんね」と是枝に笑顔を向けた。
「真実」は10月11日より東京・TOHOシネマズ 日比谷ほか全国でロードショー。
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「真実」サンセバスチャン映画祭で上映、ドヌーヴ不在にビノシュが「ママはどこ?」
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