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窪田正孝主演の本作は、プロボクサー・葛城レオが負けるはずのない相手との試合でKO負けを喫し、アンダーグラウンドの世界に足を踏み入れていく物語。ミッドナイト・マッドネス部門はアクション、ホラー、ショック、ファンタジー映画に特化し、現地時間の深夜帯に作品を上映する部門だ。
上映会場のライアソンシアターには、4時間前から並んでいる三池ファンの姿も。上映前のレッドカーペットにて三池は「雨の中、たくさんのお客さんが来てくれてうれしいです。どこの国にも変わった人がいるもんだなと思います(笑)。このミッドナイト・マッドネス部門は、トロント映画祭の中でも好きなジャンルの映画を自分のスタイルで楽しむお客さんが集まっている。『初恋』も応援してくれると信じている」とコメントした。
また三池は、自身と同映画祭の関わりを振り返り「初めて海外の映画祭に参加したのが、このトロント国際映画祭のミッドナイト・マッドネス部門だった。オリジナルビデオ(Vシネマ)を撮っていて、あるプロデューサーの『これ面白いからプリント(劇場公開用のフィルム)にしようよ』という言葉から始まり、まったく予想外の展開で1997年に『極道戦国志 不動』でこの映画祭に呼んでいただいた。そこで一緒にお客さんと映画を観て、映画というのは作品が勝手に海外に飛んでいって受け入れられるものなんだと知った。それがその後の映画を作っていくモチベーションにつながっている」と語る。さらに「ここ(トロント国際映画祭)に呼ばれなかったら違う人生だったんじゃないかと思うくらい、自分にとって大事な場所であり映画祭です。これから一緒にお客さんと映画を観るのがすごく楽しみ」と続けた。
上映前の舞台挨拶で三池は、なぜか猫用おやつのCMソングに乗って、猫耳付きの帽子をかぶって登場。大きな歓声が起こる中、三池は「久しぶりにこの場所に立ててうれしいです。昔、初めて映画祭に参加したとき、トロントのお客さんに温かく迎えられた自分にとってここは大切な場所です。ただ、自分も少々歳を取りまして……。子猫のように臆病な性格になっているので、この作品を皆さんに気に入ってもらえるか心配しています(笑)」とマイペースに話した。
上映が始まると、観客は冒頭の東映マークが出た時点で大きな拍手を起こす。その後も時折笑い声や拍手が起こり、応援上映さながらの盛り上がりとなった。上映後、脚本家の中村雅、プロデューサーの坂美佐子と紀伊宗之とともに登壇した三池。Q&Aコーナーで、多くの作品を撮るモチベーションについて尋ねられると「例えば映画の撮影中に昼休憩があって、そこでお弁当を食べていると“この時間でCMが1本撮れるな”と思うようなことがある。撮影が大好きなので、自分がいつまで映画を撮っていられるかを考えていると、特に自分を奮い立たせなくても動ける。映画を撮影していると眠っている自分が覚醒する感じ。一番楽しいんです」と答える。さらに「あと、これは内緒話だけど、実は3つ子の兄弟が入れ替わりながら動いている。今日は次男が来ているんです(笑)」とジョークを飛ばした。
イベント後に三池は「少しは期待に応えることができたんじゃないかなと思っています。想像以上に盛り上がってくれて、個々のお客さんには感謝しています。疑ってしまうほどいいリアクションをしてくれた。映画祭のお客さんは理解しようとしてくれるような、優しい人たちなんですよ」と手応えを語った。
「初恋」は9月27日に全米で先行公開。日本では2020年2月から全国ロードショーとなる。
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三池崇史の映画作品
リンク
- 「初恋」公式サイト
- 映画「初恋」公式 (@hatsukoi2020) | Twitter
- 「初恋」インターナショナル予告(全米版)
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