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日本国内で観客動員913万人、興行収入121億円を突破し、2019年公開作の興収1位を記録している本作。第44回トロント国際映画祭では最高賞である観客賞の選考対象として、是枝裕和の「真実」とともにスペシャルプレゼンテーション部門に出品された。
公式上映は、552席分のチケットが即日完売。当日券にも長蛇の列ができ、100人以上が入手できずあきらめるという状況も見られた。大盛況の中、上映前の舞台挨拶に登壇した新海は流暢な英語で挨拶。そして「カナダに来るのは初めてなのですが、僕の作品を観たことある方いますか?」と逆質問し、「トロント国際映画祭に出品が決まったときは驚きました。なぜならば『天気の子』は5年10年と残るものというよりは、2019年のこの夏に、日本の若者に観てほしいと意識して作った作品です。この数年間、天気や気候といったものが変わってきていると実感しており、その今起こりつつある変化を、今みんなに観てもらえる映画として作りました。どのように感じてくださるのか楽しみにしています」と期待を述べた。
上映後のティーチインでは、観客からさまざまな質問が。「SFと日本の神道をモチーフにしてきた作品が多いですが、その背景と『晴れ女』について教えてください」と尋ねられると、新海は「晴れ女とか雨男だよとか、日本ではよく言うのですがカナダではないのですか?」と疑問を口にしつつ「日本に住んでいる自分たちの足元を深く掘ることをしたかったんです。例えば鳥居を通るときは手を合わせるとか、自分たちに染み付いている習慣をこの映画の仕掛けにしたいと思いました」と答える。
また「宮崎駿監督と久石譲さんのように、新海監督とRADWIMPSはセットのように思えますが、次も一緒にやりますか?」と音楽に関する質問も。新海は「次はまだ決めていません。一緒にやりたい気もしますし、違うチャレンジをしたくもあります」と明かした。
トロント国際映画祭への初参加を終え、新海は「映画ファンとアニメーションファン、僕の作品の昔からのファンが多く集まってくれた。映画を鑑賞中の反応も、随所に笑い声や泣き声を上げてくれてとてもビビッド。とても幸せなフェスティバルだなと感じました」と充実感をにじませた。「天気の子」は全国で上映中。
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- 「天気の子」公式サイト
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