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本作は、亡き妻の服を着て生活する父・青治から男性と再婚することを告げられた橙花を主人公とする物語。松本が橙花、板尾創路が青治を演じた。互いの印象を尋ねられると、ふくだは第11回沖縄国際映画祭「島ぜんぶでおーきな祭」で仲良くなったことを明かし、「きっとこの子が橙花をやってくれたら、私の想像を超えてくれるんやろなって予感がしてて。実際に映画を撮るまでは橙花のことがあんまりつかめてなかったんですが、現場で穂香ちゃんが座っているのを見た瞬間『あ、橙花や』って思いました」と振り返る。
その言葉に照れ笑いをした松本は、「(ふくだが書いた)小説版も読ませていただいたんですが、めちゃめちゃ才能があるんですよ! 褒め合いみたいになっちゃうんですけど」とふくだを称賛。「素敵な文章も書けるし、取材のときでもすぐに人を虜にする。いい意味で恐ろしい方だなって」と続ける松本に、ふくだは「めっちゃうれしい!」と笑顔を見せる。さらに「映画祭でも私たちがずっとしゃべってるから、穂香ちゃんと話したいほかの監督がすねるみたいな(笑)。歳下のいとこみたいなんです」と仲良しエピソードを披露した。
伊豆諸島の新島で撮影された本作。松本が「ハマケン(浜野謙太)さんがアイスを差し入れてくれたんですけど、『この世界の片隅に』のドラマ撮影を控えていたので洋菓子を断ってしまったんです……」と申し訳なさそうに振り返ると、ふくだは「すごい! だって移動のとき下駄履いてたもんね」と驚く。また、ふくだは現場での松本の様子を「22歳なのに肝が据わっているんですよ。姿勢はちょっと猫背なんですけど、すごくまっすぐで真面目やし、めっちゃ安心できる」と話し、信頼をのぞかせた。
最後にふくだは「この映画は私の思うユートピアを描いています。それは、自分を大切にすれば、人にも優しくできるという本当に単純なことなんです。私は今のところそれだけを信じて映画を作っています。それは自分がたくさんの人に優しくしてもらったからですし、この映画からちょっとでもそういったことを感じてもらえたらうれしいなと思います」と真摯に観客に語りかけ、イベントに幕を引いた。
笠松将、モトーラ世理奈、三河悠冴、柳俊太郎も出演した「おいしい家族」は、9月20日より全国で公開。
※柳俊太郎の柳は木へんに夘が正式表記
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松本穂香の映画作品
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おおとも ひさし @tekuriha
松本穂香は“猫背だけどまっすぐ”、「おいしい家族」監督のふくだももこが信頼語る - 映画ナタリー
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