SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2019が本日7月21日に閉幕。国際コンペティション部門で「ザ・タワー」が最優秀作品賞、国内コンペティション長編部門で「
マッツ・グルードゥが監督を務めた「ザ・タワー」は、長編アニメーションとして初めて国際コンペティション部門にノミネートされた作品。住む地を追われ、70年もの間レバノンのパレスチナ人難民キャンプで暮らす曽祖父と、彼を愛する少女の深い絆をクレイアニメと手描きで表現した。同作のプロデュースを担当し、グルードゥの代理で授賞式に出席したパトリス・ネザンは「これは監督自身が実際に難民キャンプで過ごした子供時代にもとづく作品で、たくさんのリサーチをもとにしています。なので、できるだけ現実を忠実に描きたいという思いがありました」と制作に8年間を要したことを明かした。なお同作は観客賞も受賞している。
「サクリファイス」はかつて新興宗教団体「汐の会」で東日本大震災を予知した女子大生・翠の姿や、彼女の通う大学周辺で起きた不穏な事件を描く物語だ。篠崎誠や黒沢清の撮影現場にスタッフとして参加していた壷井濯が監督を務め、「暁闇」の青木柚や、五味未知子、半田美樹らが出演している。
国内コンペティション短編部門では、雪の降り積もる山間の村を舞台とする宇津野達哉の監督作「遠い光」が優秀作品賞に。今後の長編映画制作に可能性を感じる監督に対し贈られるSKIPシティアワードは、「ミは未来のミ」の磯部鉄平が受賞した。なお磯部は、2018年の同映画祭の国内コンペティション短編部門で優秀作品賞を獲得している。
そのほかの受賞結果は下記の通り。
SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2019 受賞結果
国際コンペティション部門
最優秀作品賞マッツ・グルードゥ「ザ・タワー」
監督賞ナデジダ・コセバ「イリーナ」
ウラー・サリム「陰謀のデンマーク」
ハサン・ファジリ「ミッドナイト・トラベラー」
観客賞マッツ・グルードゥ「ザ・タワー」
国内コンペティション部門
長編部門優秀作品賞壷井濯「サクリファイス」
短編部門優秀作品賞宇津野達哉「遠い光」
長編部門観客賞芳賀俊、鈴木祥「おろかもの」
短編部門観客賞SKIPシティアワード
磯部鉄平「ミは未来のミ」
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