本作は、引っ越しがテーマの時代劇コメディ。生涯に7回もの国替えを幕府から命じられ、“引っ越し大名”と呼ばれた実在の大名・松平直矩(なおのり)のエピソードをもとに、莫大な費用が掛かる引っ越しを知恵と工夫で乗り切ろうとする姫路藩士たちの姿が描かれる。主人公・片桐春之介に星野が扮し、共演には高橋一生、高畑充希、濱田岳が並ぶ。
野村は、劇中で片桐らが歌うオリジナル曲“引っ越し唄”の振り付けを担当。「日本の伝統的な動きを取り入れたい」という製作陣のオファーを受けたという野村は、「振付を担当するに当たって、犬童監督から最初に頂いたお題は、素振りの練習、引っ越し、歌の3つ。これらをミックスしたものを作ってほしいというものでした。素振りは本来、1人でするものですが、あれこれと思案していく中で下ネタも頭の中をよぎりつつ、最終的に素振りしながら2人で荷物を運ぶということになりました(笑)」と裏側を明かした。また、本編のナレーションを手がける志らくは「『ふざけた中に真実が時折転がっている』。これは私の持論」と前置きし、「現代において時代劇は思いっきりふざけた所から真実を探すのが一番正しいのかも知れない。その答えが『引っ越し大名!』である」とコメントしている。
土橋章宏の小説をもとに、「のぼうの城」の
野村萬斎 コメント
振付を担当するに当たって、犬童監督から最初に頂いたお題は、素振りの練習、引っ越し、歌の3つ。これらをミックスしたものを作ってほしいというものでした。
素振りは本来、一人でするものですが、あれこれと思案していく中で下ネタも頭の中をよぎりつつ、最終的に素振りしながら2人で荷物を運ぶということになりました(笑)。
出来上がった映画には、ところどころに“引っ越し唄”と共に挿入されていて、ミュージカルのような楽しさがありました。全編ライトでコミカルな流れの中にも悲喜こもごもの引っ越しの大変さ、悲哀が見て取れ、笑いながらもホロリとできる楽しい時代劇です。
立川志らく コメント
「ふざけた中に真実が時折転がっている」。これは私の持論。落語という江戸の世から300年ふざけ続けてきた娯楽の中に身を置いているからこそわかる事だ。時代劇はその昔のチャンバラから始まり黒澤明でエンタメとして昇華した。現代において時代劇は思いっきりふざけた所から真実を探すのが一番正しいのかも知れない。その答えが「引っ越し大名!」である。チャップリンの言葉に悲劇は身近な人生、喜劇は距離を置いた人生というのがあるが、本作の大名達の引っ越しはまさに悲劇。それを傍観する我々にとっては喜劇。この作品の中に大名の、いや、人間の生活する事の真実、つまり答えが入っているに違いない。
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星野源主演「引っ越し大名!」に野村萬斎が振付、立川志らくがナレーションで参加 - 映画ナタリー https://t.co/ubRfoenF6p