小杉健治の同名小説をもとにした本作は、息子を殺された父親と、加害者の母親の“許されぬ愛”を描く人間ドラマ。物語は、家庭内暴力を振るう不登校の14歳・志方恭介が、同級生の八巻満に殺害されてしまうことから展開していく。当初犯人だと疑われた恭介の父親・志方恭一郎は、息子の無念を晴らすため、少年法に守られる満と、殺人者を育てたその母親・八巻はつみに憎悪を向ける。しかしともに重い十字架を背負うことになった恭一郎とはつみは、いっときの解放を求めて寄り添っていくこととなる。
スタッフには、プロデューサーの西本淳一と大久保直実や、演出家の藤木靖之ら、ドラマ「牡丹と薔薇」の面々が集結した。恭一郎役のオファーに対し「今回は難しいね」と言った遠藤だが、「年に1度は、骨太なドラマをやってみたい」という理由から出演を快諾。遠藤のスケジュールが空くのを約1年待ち、ドラマ化が実現した。この発表にあたり遠藤は「ヒューマン・サスペンスの側面があり、登場人物が思わぬ方向に舵を切ったりします。『そっちに行っちゃだめ!』と毎回ハラハラしながら見てもらえたら嬉しいです」と、西本は「様々な問題点を指摘される現行少年法をモチーフに、事件に巻き込まれてゆく二つの家族、そして特に、被害少年の父親と加害少年の母親の愛憎ドラマに踏み込んだ、社会派の人間ドラマです」と話している。
「それぞれの断崖」は、6月下旬にクランクイン予定。全8話構成で、8月3日以降の毎週土曜23時40分から放送される予定だ。
オトナの土ドラ「それぞれの断崖」
東海テレビ・フジテレビ系 2019年8月3日(土)~9月21日(土)放送予定 毎週土曜 23:40~24:35
遠藤憲一 コメント
今回は、かなり骨太な社会派ドラマ。出演依頼を受けたとき、まずは「主人公の感情の変化が複雑で、かなりハードルの高い役。心して演じなければ」と思いました。さらに、許しあえるはずの無い2人が心を重ねあうという展開に「フィクションとはいえ、感情面はリアルに丁寧に表現したい」とも思いました。
見てくださる方の立場によって、それぞれの役に共感できたり反感を持ったりすると思いますが「登場人物の行く末を見てみたい!」と思ってもらえるよう、キャストやスタッフのみんなで頑張って作り上げていきたいです。
「オトナの土ドラ」には2度目の出演となりますが、この枠って深夜ならではの今まで見たことが無い、思い切ったストーリーを楽しめる枠ですよね。今回の作品は、ヒューマン・サスペンスの側面があり、登場人物が思わぬ方向に舵を切ったりします。「そっちに行っちゃだめ!」と毎回ハラハラしながら見てもらえたら嬉しいです。
西本淳一 コメント
このドラマで描きたいのは、少年事件による被害者家族と加害者家族の崩壊と再生です。これは、決して他人事ではない、いつ自らの身に降りかかってもおかしくない話です。
様々な問題点を指摘される現行少年法をモチーフに、事件に巻き込まれてゆく二つの家族、そして特に、被害少年の父親と加害少年の母親の愛憎ドラマに踏み込んだ、社会派の人間ドラマです。予想もしない展開が待っています。
主演に遠藤憲一さんを迎え、綿密な打ち合わせを重ねながら、主人公・志方恭一郎像を作り上げています。
【人はそれぞれに心の断崖を持っている。そして、その断崖を抱えて生きていかなければならないのだ】という原作の言葉を、どのように体現されるのか、とても楽しみにしていますし、視聴者の方にも、じっくりと見て頂きたいと思っています。
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