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西炯子のマンガを原作とする本作は、3人の子供が巣立ち、人生の晩年をともに過ごす夫婦の秘めた思いと愛を描くラブストーリー。妻の武井有喜子を倍賞、無口でぶっきらぼうな夫・勝を藤が演じ、次女・菜穂子に市川、長男・雅紀に小市、長女・祥子に西田が扮した。
倍賞は「夫婦の間にちゃんと強い愛があるのが好きで、この仕事を受けさせていただきました。私たちの年代には、2人のような夫婦の形がたくさんあるんじゃないかと思うんです。この映画を観て、いろんなことを夫婦で考えていただければうれしいです」と語りかける。「とにかく嫌われるようにやりました(笑)」と冗談を飛ばした藤は、武井夫婦と同じく自身も結婚50年を迎えたことを告白。「夫婦っていうのは紙切れ1枚で赤の他人になれちゃうんだなと、ゾッとしましたね。気を付けなきゃいかんと思うようになりました」と述べる藤に、倍賞は「でも藤さんは奥様に優しくて、いつも『ありがとう』と声を掛けていてとても素敵なんです」と藤の夫婦関係を称賛した。
菜穂子のスウェットを着た有喜子がおどけたポーズを取るシーンが印象的だという市川。倍賞が「つい踊ってしまいました。彼女が『こういうふうにやるといいんじゃないですか』と言ってくれて……」と振り返ると、市川は「言ってない!」と笑いながら否定する。すかさず倍賞は「言ったじゃん!」とツッコミを入れ、親子のような気心の知れた掛け合いで会場を和ませた。
一家ですき焼きを囲むシーンに触れた小市は「西田さんに『雅紀が逃げられないようにして』ってお願いして。お兄ちゃん風を吹かせてしまいました」と回想。西田は同シーンについて「小市さんが兄弟や家族の関係を作ってくれて、まるで長い間家族だったかのようでした。本当に居心地がよくて、別れ難かったです」と続ける。市川に「お兄ちゃん泣きそう!」とからかわれつつも、小市は「濃密な時間でした。不思議なくらいの実家感がありましたね」としみじみ語った。
終盤には、2018年5月に死去し、本作が遺作となった星由里子を倍賞と藤がしのぶ場面も。さらにフォトセッションでは、チビ役の猫・りんごが登場。りんごを抱き上げた藤は思わず破顔し、倍賞とほほえみ合った。
「初恋~お父さん、チビがいなくなりました」は全国で公開中。
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倍賞千恵子の映画作品
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- 「初恋~お父さん、チビがいなくなりました」公式サイト
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倍賞千恵子と藤竜也、猫チビを抱いてほほえみ合う「初恋」初日舞台挨拶(写真15枚)
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