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本作は、角田光代の同名小説を映画化したラブストーリー。一目惚れしたマモルに一方通行の愛を捧げる28歳の女性テルコと、2人を取り巻く人々の姿が描かれる。マモル役の成田は「主観的に間違ったことをしていないと心に留めて演じてました。『クズ、クズ』言われる役だけど本当にヤバいのは岸井さん(が演じたテルコ)のほうだよと僕は思う!」と力強く断言し、岸井は「私の友達が観て『成田くんのこと嫌いになりそう!』と言ってたんですけど、よく考えて! テルコのほうがおかしいよって」と笑う。そして岸井は「映画を観たあとに原作を読むと違った一面があって面白いです」とアピールした。
葉子役の深川は「これだけ個性豊かな登場人物が出てくる中で、誰も悪者に見せないのが素敵だなと感じました。それぞれが突き抜けてるけど、言っていることが共感できるんです」とコメント。続けて「負けず嫌いで弱いところを人に見せたくなかったり、テルちゃんにはさんざんアドバイスしたり口を出すのに、自分のことは見えていないところが自分と通ずる」と葉子との共通点を述べる。また、葉子に片思いしているナカハラ役の若葉は「(撮影時のことを)全然覚えてないんですよねえ」と言いつつ、「やっててすごく恥ずかしかったので、自分と通ずるものがあったんだなと。こんなこと言ったことあるなーとか、全裸を見られてる感じでした」と恥ずかしそうに話した。
今泉は2003年に出版された小説を映画化することについて「1人称がたくさんあるから心の声をどうしようと思って。普段はナレーションをあまり使わないので、子供のときのテルコを登場させたり工夫しました」「今はSNSがあるのでより違う孤独があるし、恋愛とかの寂しさに根本としての違いはない」と語った。
続いて話題は、テルコとマモルがくっつきながら料理をする最中、つまみ食いしたテルコにマモルが指ですくったケチャップを食べさせ「追いケチャップ」とつぶやくシーンに。成田のアドリブだというそのシーンについて岸井は「びっくりしましたね。『成田が出ちゃった』って監督が言ってたけど、私は岸井が出ちゃった」とリアルな反応を返したことを明かす。今泉は「マモルはあんなかっこいいことしない。(岸井の)肩にあごを乗せてとだけは言ってたんだけど、見てて『ああ、すごいことが行われてる……』って(笑)」と振り返った。
次に、成田は「テルコとマモルが冷蔵庫の前でキスするシーンのあと、岸井さんと監督がこそこそ話してて。ざっくり言うと(今泉に)『今のキスじゃ、岸井さんは芝居ができない』と言われた」と述懐。今泉は「岸井さんはカットがかかったあとに何か言ってくることはないんですけど」と説明し、そのシーンに関しては岸井から意見があったことを回想する。「成田くんには熱量が上がってるときも下がってるときも、とりあえず目だけは死んでてって。愛情があるようには見えないようにしてと伝えました」と明かした。
最後に今泉は「コンビニ前のシーンですすり泣きが聞こえたという感想を見て、泣くシーンだと思って撮ってなかったので、理想的なことだしうれしい。あとで録音部のみんなもそのシーンで泣いていたと聞いて。このキャストじゃなかったら厳しかったかもというシーンがいっぱいあります」と思いを伝えた。
「愛がなんだ」はテアトル新宿ほか全国でロードショー中。
※動画は現在非公開です。
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おおとも ひさし @tekuriha
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