第91回アカデミー賞脚色賞を受賞した本作は、1970年代のアメリカで黒人の新人刑事だったストールワースが白人至上主義団体KKK(クー・クラックス・クラン)へ潜入捜査した実話を描く作品。
1978年にコロラドスプリングスで初のアフリカ系アメリカ人の刑事となったストールワースは、新聞広告に宛先が書いてあったKKKの私書箱へ「私は白人です。アメリカに住む、アーリア人の家系の純粋な白人です。私が嫌いなのは……」といった内容のメモを送り、団体への潜入捜査を開始。そしてその経験をもとに、2014年に原作「ブラック・クランズマン」を出版した。捜査当時の思い出を、彼は「1つミスを犯してしまった。メモに自分の本名を書いてしまったんだ。あの日はどうかしていたと思う」と振り返る。
操作時は、電話での対応はストールワースが、対面での対応は相棒の白人刑事が担当していた。ストールワースのふりをすることとなった刑事には、自分の声真似をさせなかったそうで「周りの人から『すぐに黒人と白人の声の違いに気付かれてしまうぞ』って言われたことがある。私はこんなふうに返した。『黒人の話し方ってなんだろう? 私の言葉遣いや声の抑揚が、白人と比べてどう違うのかわかるように教えてくれないか』と。彼らは違いを証明することなんてできないとすぐに気付いたようで、捜査を進めることができたんだ」と理由を明かした。
ストールワースは、監督としてのリーを「本当に誠実な人だと思った。建前や偽りがなくて、いつも本音で話し、他人にどう思われようと気にしない」と評価する。そして完成した映画に関して「スパイクが、私の物語に価値を見いだして、映画化したいと思ってくれたことに感謝している。それから、できあがった作品もすごく気に入っている。自分の人生の一部を、スパイク・リーが映画化して不満に思う人なんているわけがないよ!」と述べた。
「ブラック・クランズマン」は3月22日より東京・TOHOシネマズ シャンテほか全国でロードショー。現在、ストールワースによる原作本の翻訳版が販売中だ。
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タイマスキー(めっぽう気さく) @taimasky
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