「仮面ライダー555」半田健人が「乾巧として生きていく」ジオウ映画は打倒パラロス

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仮面ライダー555(ファイズ)/パラダイス・ロスト」のリバイバル上映会が本日2月17日に東京・渋谷TOEIで行われ、主演を務めた乾巧 / 仮面ライダーファイズ役の半田健人、プロデューサーの白倉伸一郎が登壇した。

「仮面ライダー555(ファイズ)/パラダイス・ロスト」リバイバル上映会の様子。左から白倉伸一郎、半田健人。

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半田健人

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「平成仮面ライダー映画・あの名作をもう一度!キャンペーン」にて“もう一度スクリーンで観たい映画”の1位に選ばれた本作は、「仮面ライダー555」の劇場版。現在放送中の「仮面ライダージオウ」第5話、第6話に乾巧として出演し、自身のブログで「仮面ライダー555」全話レビューを実施するほど仮面ライダー愛に溢れる半田が、白倉とともに同作を語り尽くした。

半田健人

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撮影時の思い出を問われた半田は「いっぱいありますよ。あんまり言っちゃいけないんですけど、もう時効ですかね」と淡々とした様子で「初日(の撮影)に大遅刻をかましてしまい。ちょっとした遅刻じゃありません。3時間以上遅れてます。理由は寝坊です」と軽やかに回想。ある諸事情でその責任が分配されたと明かし、「巧くんがいないのは事実。けれど巧くんの何かが撮影現場に来てなくて、僕が定時に行ったとしても撮影はできなかったという幸運に恵まれまして」と苦笑する。「そのあたりの凹みっぷりはメイキングのDVDを見返していただいたら」と話した。

続いて話題は1万人の公募エキストラが参加した埼玉・さいたまスーパーアリーナでのクライマックスシーンの撮影に。半田は「当時まだ19歳になったばかりの新米。いつも通りに芝居をしろというのが無理な話で(笑)。緊張しましたよ。皆さんの協力体制がすごすぎて、僕らがNGを出すわけにはいかないというプレッシャーもありました」と述懐。そんな中、堂々とした芝居を見せたのが園田真理役の芳賀優里亜だったという。半田は、監督である田崎竜太の「いつもとまったく同じ芝居をしていたのは芳賀優里亜だけ。あの女はすごい!」という言葉を紹介する。

白倉伸一郎

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白倉の口からは「仮面ライダー555」の初期構想で、主人公含め年齢設定がだいぶ上であったことも明かされた。当時18歳の半田を起用したことでキャラクター全体の年齢が下がり、白倉は脚本を担当した井上敏樹から「若すぎんだろ! まだ子供じゃねえか! 酒飲ませらんねえじゃねえか!」と言われたこともあったと話す。また半田は、井上のことを「一緒に過ごした合計時間は少ないはずなのに、全部見透かされている気がする。本当に心眼の鋭い方」と評した。

2019年に入り自身のブログ「生活の柄」で全話レビューを始めた半田。撮影当時はその日のスケジュールをこなすのに精一杯で脚本のテーマ性にはあまり目を向けられなかったそうだが「見返してみると、自分の作品なのに客観視がすごくできる。こういうことが言いたかったんだ、描きたかったんだというのがだんだんと見えてくる。だから部分的にここの芝居は正しかったのか?と思うこともある」とコメント。「自分には夢がない」と思い悩む巧に、撮影当時は共感できないところもあったという半田は「真逆の人間でした。夢を持って芸能界に入って。巧を演じていながら、まったく逆の人生を歩んでいた幸せなやつでした。でも巧は常に自分を押し殺そうとする人物像。この歳になり『ああ、あるよね』と思ってきた」と語る。

左から白倉伸一郎、半田健人。

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変身アイテムで携帯電話をモチーフにしたアイデアには、映画「スパイキッズ」の影響があったという。白倉は「ありそうなガジェットを使いこなすのが楽しいのでは?という思いから始まって。そこから現代のショッカーが大企業スマートブレインという設定が生まれてきた。当時から見た近未来。タブレットやスマホの走りみたいなスマートパッドは、劇中で中々使いこなせない、そして売れもしないガジェットでした」と振り返る。店頭に置かれる携帯電話のモックアップを作るメーカーに依頼して制作された小道具はバリエーションも多く、白倉は「歴代でおそらく一番多くて。ファイズフォン1つとっても10数種類あった」と明かした。

半田健人

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最後に「自分にとって555とは?」と問われた半田。「白倉さんに選んでいただいたところから始まり、今日もこんなに熱い支持をいただけている。これは仮面ライダーとして生きていく運命だな、と。自分が乾巧を演じることで何かを感じてもらえる方が全国にいらっしゃるなら、僕の長い話でもって誰かのハートの力になれるなら、僕は積極的にそういうことをしていきたい。僕は555として、乾巧として生きていきます」と決意の表情を見せる。白倉から「それは藤岡(弘、)さんの道を歩む宣言?」と振られた半田は、藤岡の声色で「いやあ、そうかもしれないね」と言い、会場を沸かせる。そして白倉も「心から大好きな作品で、1位に選んでいただいことがものすごくうれしい同時に、悔しい思いがある。正直『パラダイス・ロスト』を超える作品を自分たちが作れていないのでは?と思う部分もある。実は明日が『仮面ライダージオウ』劇場版の第1回打ち合わせ。死ぬ気で考えて、打倒『パラダイス・ロスト』でもっともっとよいものを作っていきたい」と決意を語った。

なお本日のイベントでは「平成仮面ライダー20作記念 仮面ライダー平成ジェネレーションズ FOREVER」も上映された。

※田崎竜太の崎はたつさきが正式表記

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玉置泰紀 エリアLOVE Walker総編集長 @tamatama2

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