映画「
町田くんを演じたのは
オーディションを勝ち抜いたものの、演技については“新人”と言っていいほど経験が少なかった細田と関水。石井は細田について「1人だけ異彩を放っていたんです。映画という、ある意味ではバカげたものに人生を捧げられる人だと思いました。『この人と組めば間違いない』と、16歳(オーディション時)の彼に思わされたんです」と語る。関水については「何百人かオーディションしたんですけど、やっぱり異質でした」と振り返り、「(オーディションルームに)入ってきたときに号泣してたんですよ。なんで泣いたのかあとで聞いたら答えは返ってきましたけど、まったく腑に落ちなかったですね」と笑った。
「ちはやふる」3部作を手がけたことで知られる本作のプロデューサー・北島直明は「オーディションには経験のある人もたくさん来られたんですが、見ていくうちに『まっさらな人たちがいいんじゃないか』と判断したんです」と説明。「新人が出てこない、最近の風潮がすごく嫌なんです。新人がどんどん出てくるようになったほうが映画の幅も広がるし、ある程度ベテランになってきた人たちも焦ると思うんですよ。そうならないと、この業界は面白くならない」と話す。
石井は「岩田くんが演じた氷室は、学校ではヒエラルキーの頂点にいるけど裏で葛藤を抱えているというキャラクターにしました。それはそのまま、完全無欠なようでいて実は何かが足りないと感じている、岩田くん自身の面白さと重なる」とコメント。そして「前田さんには、『この映画の司会進行をお願いします』と言いました。彼女が演じた栄というキャラクターを、僕は観客の視点を通した存在だと捉えているんです」と述懐。過去作でもタッグを組んできた池松を「この映画のパワーとか奇跡を、現場で一番信じていた人。グリーンバックに向かって涙流して手を振ってましたからね(笑)。すごいですよ」とたたえた。
「町田くんの世界」は6月7日より全国で公開。
細田佳央太 コメント
(出演が決まったときは)一番最初に嬉しいっていう気持ちがあって、でもその中でもすぐ「やっていけるのかな」っていう心配や不安だったり、緊張もありました。本当にいろんな感情が混ざった状態で、でもその中でもやっぱり嬉しさとか、撮影これから楽しみだなっていうのが自分の中で強かったです。本当にあっという間の1か月間でしたけど、自分の中で楽しいことの連続で、体力的にきつくても、お芝居がこんなにも楽しいなんて、という気持ちでした。そして、監督、スタッフの皆さんにご指導を頂いて、僕は何とか町田くんになれたのかなと思っています。この映画に出演させていただき、この作品のチームの一員になれて、すごく幸せでした。この作品がたくさんの人に届いてほしいなと思います。
関水渚 コメント
出演が決まった実感が湧かなかったんですけど、その後からだんだんこんなに自分が大きい役をやらせて頂くんだと考えると、ずっと緊張していて。もちろんすごく嬉しかったんですけど、同じくらい大丈夫かなっていう不安がすごく大きかったですね。この役をやらせて頂けたことに本当に感謝しています。今まで生きてきた中で一番悩み、一番苦しみました。でもそういうことがあったからこそ今までで一番充実していて楽しくて幸せでした。
岩田剛典 コメント
前回、短編映画「ファンキー」でご一緒させて頂きまして、次はがっつり長編でやろうっていう風にお話をしてくださっていたので、監督から直接のオファーでしたのですごく嬉しい気持ちでした。まあでも作品のプロットを読ませて頂いた時に、え、石井さんが少女漫画原作やるの? みたいな驚きが一番最初に来て、いやどうなるんだろうというか、石井さんテイストのその作風っていうものがあんまりこう漫画の世界感とマッチする印象がなかったので、第一印象、どうなるんだろうっていうところで衣装合わせとか撮影に入っていきました。現場に入っても、現場が終わっても、どういう仕上がりになるのかさっぱり想像がつかなかったです。
高畑充希 コメント
脚本を頂いて読んで、なんだこの面白い脚本は!と思い、何回も読みました。久々に石井組に参加できてすごく楽しかったです。26歳にもなって(撮影当時)、制服を着て高校生活ができたのも嬉しかったし、主演の2人といろんな話をしながら、彼らのピュアな美しさを近くでずっと見てられることにとてもドキドキしました。
前田敦子 コメント
石井監督の演出はおもしろかったですし、楽しかった。なんか、いきなり土足で入ってきてくれる感がみんな多分クセになるんだろうなって思いますね。すごく普通の青春なんですけど、でも今ってすぐにくっついちゃったりとかするじゃないですか。それがなかなかくっつかない、それが普通でかわいいなって思いました。
太賀 コメント
映画での石井組の参加は念願でした。
これまでもご縁はありましたが、ようやく映画に出れるんだっていう事がすごく嬉しかったです。脚本はあまりにもおもしろくて、読み終えたら興奮して熱くなっていました。
現場での監督の演出も痺れる事の連続でした。改めて「青春」を体現すること、それは痛いし辛いし全然甘くない。でも監督を信じて、とにかく食らいついていく気持ちで臨みました。
ほんの数日間の撮影でしたが、終わってみたら忘れられない夏になっていました。
この作品の純真さは、必ず見る人の胸を打つと思います。
池松壮亮 コメント
(脚本を読んで)とにかく素晴らしかったです。今まで石井さんは何本も映画を作られてきましたけども、色々なテーマがありつつ、更に研ぎ澄まされたものを感じました。
戸田恵梨香 コメント
(撮影を終えて)とにかく石井さんが楽しそうだったので、凄く嬉しかったですし、石井さんの柔らかさが現場の空気になっていて、とても居心地が良かったです。
佐藤浩市 コメント
石井監督の作品は久しぶりでしたが、楽しく、久々にフィルムで撮っている感じが嬉しかった。演じている側にはそんなに関係無い事かもしれないけども、我々は昔から体感してきたので、やっぱりフィルムがまわっているのは嬉しかったですね。
北村有起哉 コメント
(脚本を読んで)先ず面白かったですね。読んだことの無い世界観で、それを石井監督がメガホンを取る、何より主役の2人が新人で、オーディションで選ばれたということで、相当フレッシュで凄いまっすぐなエネルギーな映画になるだろうなと思いましたし、普通に僕も観てみたい映画になりました。
松嶋菜々子 コメント
初めて脚本を読んだ時、それぞれに愛がありました。ちょっとひねくれていそうだけれど、根底に持っている愛、優しさ、素直さ、そういうものが最後みんなに感じ取れる優しくふわぁっとした作品なので、石井監督の世界観の期待に応えられるよう向き合いました。
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