NHK大河ドラマ第58作にあたり、宮藤官九郎のオリジナル脚本をもとにオリンピックの知られざる歴史を描く本作。1912年のストックホルムオリンピックから、1964年に東京オリンピックが開催されるまでを、明治、大正、昭和を生きた落語家・古今亭志ん生が落語「東京オリムピック」として振り返っていく形で物語が展開される。
まず星野、松坂、松重が各々の役どころの意気込みを述べていく。1964年オリンピックの開催地を決めるミュンヘンIOC総会での最終スピーチを任される外交評論家 / ジャーナリストの平沢和重を演じる星野は「平沢さんのことを知れば知るほど人間的に素敵な人だなと思って演じさせていただいた、と言いたいんですが、この中でもっとも撮ってないのが僕です。2日しかやってないです」と苦笑。「しかもセリフがほとんど英語。次の参加は数カ月後ということでとにかく平沢さんのことをどんどん調べて、その魅力の虜になっているので、演じるのが楽しみな日々です」と述べる。
阿部演じる田畑政治の秘書を務め、オリンピック誘致に貢献した岩田幸彰役の松坂は「通称“岩ちん”と呼ばれています」と紹介し、衣装合わせの際に女性にモテる役と聞かされたことを明かすとともに「それ以外は我々もわかりません」と笑う。阿部を見やりながら「以前阿部さんとは映画でご一緒したんですが、ものすごくゲスな役だったので、阿部さんの僕に対する印象は最悪だと思います。『松坂嫌い』っていうニュースをどこかで見たので、今回で阿部さんの信頼を取り戻し一緒にオリンピックを目指そうと思っています」と語った。
松重が演じる東京都知事・東龍太郎は“オリンピック知事”と呼ばれ、東京のインフラ整備を推し進めた人物。松重は「(登場は)後半だということで、後半の主役になる阿部くんにいろいろ聞けばいいのかと思ったら、まあ阿部くんが何も知らないんですよね」と暴露して記者たちを笑わせる。続けて「『僕もよくわからないんで適当にやってます』みたいな。大丈夫かなと思ったんですが、付いていけばなんとかなるかなと思ってます。でも面白い作品になっているという自信はなぜかあるんですよ」と飄々と述べた。
新たな共演者たちを迎えた阿部は、星野ら3人が着座のまま挨拶したことをイジりながら「やっぱり挨拶するときは立ってしたほうがいいかなって思って」と立ち上がる。星野と松坂は「ずるい」、松重は「(立っても)大して変わらねえだろ」と野次を飛ばした。阿部は「頼もしい方々だなと思います。“チーム田畑”って言いますけど、松重さんと松坂くんに囲まれると身長的に凸凹になって滑稽で画的に面白いと思います」と述べる。日本で初めてオリンピックに参加した男・金栗四三役の勘九郎は「1話を拝見させていただいたんですが、チームワークができあがっていて、招致までの苦悩が見えてきてグッときました。一緒に宮藤さんの『いだてん』を作れることを楽しみにしていますし、たすきがつながるように前半がんばりたいと思います」と意気込みを伝えた。
質疑応答では、星野ら新キャストに対して役柄に関する質問が飛ぶ。“お茶の間のマダムキラー”という設定が付与された星野は「今日知りました。一切聞かされておらず、今日パンフレットを読んだら『どういうこと?』と。でも実際に平沢さんがそれほど人気だったということなんだろうと思います」と話す。松坂も自身が演じる岩田について「どうやら女性にモテるようなんですが、今のところ台本を読んでいる段階ではそういう描写はないんです。宮藤さんの脚本なので途中で変わる可能性もなきにしもあらずなんですよ」と明かす。「前回宮藤さんの作品では童貞だったので、いつまた童貞設定がくるかと思ってます」と続けると、隣の星野も「僕も前にそうでした。ずっと(設定が)童貞だったんです」とうなずく。松坂は「あ、童貞でした? 我々可能性ありますね。臨機応変に対応したいと思います」と楽しそうにコメントした。
阿部との共演で楽しみな点を問われた松重は「阿部サダヲさんという俳優は大好きなんですけど、今回特に期待してません」とジョークを飛ばす。阿部が苦笑していると、松重は「海外ロケも敢行されたそうなんですが、海外ロケに連れてってもらえるだけの力量を見せていただきたいなと思っています」と冗談めかしながら期待を寄せた。
この会見では、星野ら3人に加え新たなキャスト7人の出演も発表された。志ん生の長女・美津子役で小泉今日子、第2代大日本体育協会会長の岸清一役で岩松了、大日本体育協会副会長・武田千代三郎役で永島敏行が出演。森山未來演じる若き日の志ん生・美濃部孝蔵の噺家仲間である万朝に柄本時生、四三の祖母・金栗スマに大方斐紗子、京都帝国大学教授・田島錦治にベンガル、田畑の母・うらに根岸季衣が扮する。
「いだてん ~東京オリムピック噺~」は1月6日より放送開始。
いだてん ~東京オリムピック噺(ばなし)~
NHK総合 2019年1月6日(日)スタート 毎週日曜 20:00~ほか
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松坂「前回宮藤さんの作品では童貞だったので、いつまた童貞設定がくるかと思ってます」星野「僕も前にそうでした。ずっと(設定が)童貞だったんです」/星野源「いだてん」での設定に「どういうこと?」、松坂桃李は童貞役を警戒 https://t.co/YszLkCX0TR