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本作は、祖母の死をきっかけに想像を絶する惨劇に見舞われる一家の姿を描くホラー。主人公アニーを「シックス・センス」のトニ・コレットが演じた。
先週、本作の監督である
また、町山はアン・リーの「アイス・ストーム」、イングマール・ベルイマンの「叫びとささやき」、ラース・フォン・トリアーの「アンチクライスト」、ミヒャエル・ハネケの「白いリボン」「セブンス・コンチネント」、ヨルゴス・ランティモスの「聖なる鹿殺し キリング・オブ・ア・セイクリッド・ディア」といった家族をテーマとする映画を挙げ、「『ヘレディタリー』はホラーとかオカルトではなくて、全世界の“嫌な”家族映画の集大成なんです」と述懐。「アスター監督は溝口健二の『雨月物語』、新藤兼人の『鬼婆』といった日本映画からも影響を受けています。『ヘレディタリー』には『鬼婆』と同じシーンがあるんですよ!」と熱弁した。
さらに町山は、アスター自身の家族にまつわる体験が本作のインスピレーションの源になっていることに言及。「具体的にどういうことかと聞いたら、『僕の家族にあることが起きたんだ。そのことで傷付いた自分自身を癒やすために、この物語を作り上げたんだと思う。もっと具体的に言うと、僕は弟をとても大切にしていた。でもこれ以上は言わせないでほしい……』ということでした」と明かし、「シナリオの準備に5年もかけて、作品に昇華することで自分の悲劇を克服しようとしたんですね。映画ってすごくパーソナルなことなんだなと思いました」と述べる。
最後に町山は、観客に向かって「観てない人のために、ネタバレしないでくださいね! その代わりに嘘を言うといいと思いますよ」と呼びかけて笑わせ、「アスター監督はもう2作目の撮影を終えてます。ベルイマンが生まれたスウェーデンが舞台らしいです。本人は、芸術映画をホラーの枠組で作っていきたいと言っていました。アリ・アスターに注目してください!」と言って劇場をあとにした。
「ヘレディタリー/継承」は全国で公開中。
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- 「ヘレディタリー/継承」公式サイト
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