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本作は、詩人・北原白秋と作曲家・山田耕筰の友情を描く物語。白秋役の大森はオファーを受けた際の心情を「教科書で見ていた偉人なので失礼のないように演じなきゃと思ったのですが、台本を見たらだいぶ失礼な状況で、遺族の方が不満に思われないか心配でした(笑)。ですが、思いきってやってみようと思いました」と述懐する。山田役のAKIRAは「童謡100周年のメモリアルな年にこういった映画に携われて光栄ですし、オファーを受けたときに縁を感じたので、全力でやらせてもらおうと思いました」と振り返り、「今回は白秋とコントラストを付けて耕筰を生真面目に演じさせていただいたのですが、ものすごい破天荒な人なのでそういう面も演じてみたかったです」と述べる。
撮影の様子を尋ねられた大森は「とにかく寒いけど夏の設定なので、白い息を吐かないように4個くらい氷を食べさせられました」と明かし、AKIRAは「白秋と耕筰の出会いのシーンは、ゴジラばりに(白い息が)出てましたよね(笑)。大森さんとの2人芝居が多くてリードして空気を作っていただいた」と感謝を伝え、「60歳の特殊メイクをして学校で指揮をしたときに、合唱団の方たちに僕って気付かれず、どこのおじいちゃんが来たんだろうっていう反応で。でも、だんだん気付き始めた生徒さんたちが笑い出したんです」とエピソードを披露した。
白秋の3番目の妻・菊子に扮した貫地谷は「初めて大森さんとお芝居をさせていただいたんですが、怒るとシュンとする顔をするのがかわいらしかった」と話し、白秋の最初の妻・松下俊子役の松本は「作品に入る前から北原白秋という人間を作ったのはソフィー(※俊子の愛称)だと言われたので、プレッシャーを感じました。衣装合わせのとき監督に白秋と俊子はその時代に生きているようで存在しないような不思議な感覚でいてほしいと言われたので悩みに悩んだのですが、打ち上げのとき監督に『俺そんなこと言ったっけ』と言われたんです(笑)」と裏話を暴露。与謝野晶子役の羽田は「晶子は白州のお姉さん的存在だけど、2人に男女の関係もあったのではないかと思わせるような曖昧に見える接し方を心がけました」と役作りを語る。
大森、AKIRA、松本とは初めて仕事をしたという佐々部は「最初が勝負なので衣装合わせや本読みをしながら、大森くんはやんちゃで色っぽいほうに崩しちゃえと。AKIRAさんは本当に真面目で、楽器や特殊メイクなどいろんなことを1カ月くらいの間にぶつけてもきちんと答えてくれたから、生真面目なキャラにしようとか。現場ではお二人におまかせ状態でした」と話した。
続いて、校歌「この道」を現在も歌い継いでいる宝仙学園高等学校女子部の合唱隊が登場し、AKIRAの指揮で同曲を合唱。見事指揮を終えたAKIRAは「東京ドームより緊張しました」とはにかみ、大きな拍手を浴びた。
最後にAKIRAは「偉人伝というよりは、熱くて泣いて笑って心に来る映画に仕上がりました」、大森は「若い人から年配の人まで楽しめる映画」とアピール。佐々部は「今はスマホでも映画が撮れたり境がわからなくなってる。プロが集ったらこれくらい豊かな映画になるんだということを思いながら作った映画です」とメッセージを伝え、イベントは終了した。
「この道」は2019年1月11日より全国で公開。
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