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第31回東京国際映画祭Japan Now部門の特集上映「映画俳優 役所広司」の1本として上映された本作。柚月裕子の同名小説を原作に、暴力団対策法が成立する以前の広島で起こる組織間の激しい抗争が描かれる。役所は、暴力団との癒着をうわさされる刑事・大上を演じた。
「正義の味方の刑事を演じました役所広司です」と、演じたキャラクターとのギャップがある挨拶で会場を沸かせる役所。「撮影中は呉原というダーティな街に舞い降りた天使のような気持ちでいました」と続け、出演オファーを受けたときのことを「そもそも原作がカッコいいのに、脚本になったとき、大上はなおさらハードな男になっていました。街でしょっちゅう痰を吐く天使なんですよ」と笑みをこぼしながら振り返った。
白石は、役所の起用理由を「昭和の男たちは平成生まれが持っていないにおいを絶対に持っているんです。それは清濁あわせのむことだったり、日本の社会を形作ってきた生き方だったり」と説明していく。そして役所が主演を務めた「シャブ極道」を引き合いに出しながら「あの頃のギラギラしたヤクザが大好きなんです。役所さんはそのにおいを色濃く出せる俳優。そういうこともあって、ヤクザではなく刑事ですが大上役をお願いしました」と明かした。
イベントでは観客からの質疑応答も。最初の手がなかなか挙がらない中、役所は「豚のうんちの味はどうだったか?とかでいいんですよ」と映画のストーリーに絡めた助言で客席をリラックスさせる。役所の大ファンという女性から「演じる役にのめり込んで抜け出せなくなることはありますか」と質問が飛ぶと、「僕の場合『撮影が今日でおしまい!』となったら、その人物はどこかにいってしまいますね」とあっさり回答。「でも妻に聞くと、撮影中は『変なやつが帰ってきた』となるらしいんです(笑)。だとすれば、撮影中は役の人物をどこかでつなぎとめているんだと思います」と語った。
「映画俳優 役所広司」では本作のほか、「キツツキと雨」「CURE/キュア」「うなぎ」「Shall we ダンス?」を上映。第31回東京国際映画祭は11月3日まで開催される。
※「孤狼の血」はR15+指定作品
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- 第31回東京国際映画祭(2018)公式サイト
- 「孤狼の血」公式サイト
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