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本作は、アジアの監督3人が1つのテーマをもとにオムニバス映画を製作する「アジア三面鏡」シリーズの第1弾。東京国際映画祭が国際交流基金アジアセンターとの共同プロジェクトとして製作した作品で、第29回東京国際映画祭で初披露されたのち、海外映画祭での上映を経て日本で劇場公開される運びに。行定ら登壇者たちは「皆さんに届けることができてうれしい」と心から公開を喜んだ。
行定がマレーシアを舞台に制作した1編「鳩 Pigeon」には、去る8月に死去した
ヘルパー役のアマニも「迫力があった」と津川に思いを馳せ、実際に彼とコミュニケーションを取ることが困難だったと吐露。「撮影中に(自分の)感情をどうすればいいかわからず、そのはけ口として目から涙が出たこともあった」と明かしたが、「最後のシーンで監督がカットと言った瞬間、津川さんは私のことをキョロキョロ探していたんです。そして初めて俳優として言葉を交わし、私を抱きしめてくださいました」としんみり語る。その後、東京国際映画祭のレッドカーペットで津川と手をつなぎ歩いたことを回想して「私の心の中にはいつまでもおじいちゃんが住んでいます」と笑顔を見せた。
老人の息子役だった永瀬は、津川にまつわる悔しいエピソードを披露。「僕は写真を撮るので、津川さんのポートレートを撮るのをすごく楽しみにしていたんだけど機会がなくて。帰国するときに挨拶したらものすごくいい笑顔で、でもそのときにはカメラを持ってなくて。『自分のバカ!』って……」とうなだれ、「でもご一緒する機会を作ってくださった監督には感謝しています」と行定に伝えた。
加藤はカンボジアを舞台にした「Beyond The Bridge」に主演している。過去と現在を描く同作にて30代と60代の役を演じた加藤は「これを言うと笑っちゃうかもしれないけど……僕の役はブルース・リーをモデルにしているんです。写真を見て、これだ!って(笑)」と観客の期待を高めた。
「アジア三面鏡2016:リフレクションズ」は10月18日まで東京・新宿ピカデリーほかで上映。同プロジェクトの第2弾「アジア三面鏡2018:Journey」は第31回東京国際映画祭で10月26日にワールドプレミアが行われ、11月9日から15日にかけて新宿ピカデリーほかで公開される。
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行定勲の映画作品
リンク
- 「アジア三面鏡2016:リフレクションズ」公式サイト
- 「アジア三面鏡2018:Journey」公式サイト
- 第31回東京国際映画祭 公式サイト
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