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大森立嗣がメガホンを取った本作は、茶道教室に通い続けた約25年の日々をつづっている森下のエッセイ「日日是好日―『お茶』が教えてくれた15のしあわせ―」を映画化したもの。黒木演じる主人公・典子が茶道を通して生きる喜びに触れ、成長していくさまを描く。茶道の師である“武田先生”役で9月15日に死去した樹木希林が出演している。
登壇者のみならず、客席も華やかな着物姿の女性たちで彩られた本イベント。樹木からの指名で本作のオフィシャルアドバイザーを務めた観世あすかは「このイベントは希林さんから与えられたミッションだった」と話し、「希林さんはこの映画に本気で取り組んで役作りを一生懸命、工夫を凝らしてやっていらっしゃいました。余命が年内と告げられたことを話してくれた際、新しい仕事は断るけどこの映画に残されたエネルギーと時間を使っていきたいので真剣に協力してほしいと言われました」と振り返る。7月31日に京都で行われたイベントの帰りの新幹線で樹木は「映画のいい船出ができた」と話していたそうで、「『しんどいけど物作りってのは大変なのよ。撮ったら終わりじゃないの。宣伝をがんばるのよ』とおっしゃってました。1年以上の歳月をかけて宣伝の陣頭指揮も執り、全精力を傾けていらっしゃいました」と続ける。そして「黒木さんと多部さんという、若いお二人が自分の後を継いでくれる芯のある役者さんだということを何度もお話していました」と語った。
樹木について聞かれた黒木は「得るものがたくさんある方と聞いていて以前から共演したかった。希林さんは多くを語るというより、その姿で役や芝居を感じることができる方。撮影中はなんてありがたい時間なんだなと思っていました」と述べ、典子とともに茶を学ぶ美智子役の多部は「正確にセリフを言うのではなくて、自分の言葉として発してるのが間近で見ていてすごいなと思いました」と話す。さらに多部は「寒いときに『ホッカイロ使いますか?』と聞いたら、『暑いから全部あげるわよ』と自分の持っていたカイロまで全部くれて。樹木さんにいただいたカイロを体中に忍ばせていろんなお話をさせていただいた」と笑い、「直球でいろんなことを聞いてこられるんです。『付き合っている人いるの?』『整形してるの?』とか」とエピソードを披露し、会場を盛り上げた。
続いて、本作で初共演となった黒木と多部が、お互いの印象を事前にフリップに書いた言葉で発表することに。「箱」と書いた黒木は多部について「ものすごい静かな方なのに、演技はセンシティブでパワフル。何が入っているんだろう、開けてみたいと思った」、「ミステリアス」と書いた多部は黒木を「いい意味でつかみどころがなくて、典子みたいな感じなのかなと思うとさばさばと物怖じしない面もあってじろじろ見てました」とそれぞれ話した。
最後に森下は「青春映画でもあり家族の映画でもあるし、師弟の映画でもあり、季節の映画でもある。ご覧になる方によっていろんな観方ができる作品」、黒木は「人生を楽しむヒントに満ちあふれた映画。希林さん演じる武田先生のお茶室を五感で感じていただけたら」とアピールした。
「日日是好日」は10月13日より全国ロードショー。また、10月6、7、8日に全国の劇場で先行上映が行われる。
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- 「日日是好日」公式サイト
- 映画「日日是好日」 (@nichinichimovie) | Twitter
- 「日日是好日」予告編
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竹澤収穫(映画と古本と、あと何か) @gadget9007
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