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本作は、8人の女たちの日常を料理とセックスを通して描く群像劇。構想約10年となり、原作者の筒井自らプロデュースを担当している。企画の初期段階から小泉を主演に据えたいと考えていたそうで、その理由を筒井は「この作品の主人公は新しい存在の女だと思う。そういう意味で小泉さんしかいないと。それとおいしそうだから(笑)」と説明して静かにほほえむ。これを受け、小泉は「筒井さんがお書きになる文章、物語は女の人を肯定していながらもぬるくないんです。とんがっているというか、突き抜けている。そういうモデルって作られにくいし、出演するのはある種のチャレンジと受け止められたので参加しました」と出演への決め手を語った。
ユースケ・サンタマリアとの共演シーンが多かった沢尻は、現場でのエピソードを披露。ユースケとは休憩中も美容に関する話題で盛り上がったそうだが、「私との“絡み”の撮影前に、(施術を)受けてきたらしいんです。普段より顔が上がってて(笑)。すごい気合いを入れて臨んでくれました」と述べて笑いを誘う。本作で美しい着物姿を披露している鈴木は「よくある着物の着こなしではなくて、イヤーカフを付けたり、洋服に合わせるようなバッグを持ったり。すごい楽しめました。こういった普段着での着こなしは今後もしてみたい」と笑顔を見せた。
続いて、自身がもっとも満たされる幸せな瞬間についてキャスト陣が語っていく。「食べるのが手っ取り早く幸せになれる」と照れながら述べる前田は「大好きな人、大切な人とおいしいものを食べるのが一番です」とコメント。筋トレが趣味の広瀬が「筋肉がプルプルして『ああ、もう無理! これ以上は!』って瞬間が好き(笑)」と明かし、沢尻から「マゾ?」とツッコまれる一幕も。フォックスは「やっぱり演じるときが大好き。自分だけでなく、相手だけでもなく全体の演技のマジック、その雰囲気の美しさに幸せを感じます」と回答する。最後に壇蜜は「思ったよりも……いっぱい入ってる給与明細を見たとき」と率直に語り、観客をうなずかせた。
タイトルの「食べる女」にちなみ自身を「ツナグ女」と称する小泉。「平成もそろそろ終わります。昭和の時代から生きてきて、さらに次の元号に。この世界に入って36年、たくさんの恩師や偉大なる先輩に会いました。そういう方から教えていただいたことを、次の世代につないでいかなくちゃいけない世代なんだろうなという意味で、“ツナグ女”としました」と感慨深げに話す。そのほか沢尻は「食べる女」、前田は「猫といる女」、広瀬は「いつも元気女」、フォックスは「愛する女」、壇蜜は「添加物な女」、鈴木は「食べてきた女」と自身を称した。
そして最後に「女のための映画でもあるんですが、間接的に言うと男の人にとってもとても大切。今日は男性の方も多く来てくださってうれしかった。この豊かな秋がより豊かになるように『食べる女』を応援してください」と締めくくり、イベントの幕を閉じた。
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小泉今日子の映画作品
リンク
- 「食べる女」公式サイト
- 「食べる女」予告編
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