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瀬川の自伝的小説をもとにした本作では、「26歳の誕生日までに四段へ昇段できなければ退会」というプロ棋士養成機関・奨励会の規定により、一度は夢を絶たれた主人公・晶司が再びプロ棋士を目指す様が描かれる。
晶司を演じた松田は「『青い春』でご一緒したときに豊田さんが将棋にご縁のある方だと聞いていたので、いつか将棋の映画を撮るんだろうな、そのときは出演したいなと思っていました」と述懐。かつて奨励会に在籍していた豊田は「8年ほど前に原作を読んでから、なんとか映画化にこぎつけた」と念願が叶ったことを喜び、「8年前はまだ龍平が20代だった。でも今回35歳までの役を演じなければならなくて、龍平は今ちょうど35歳。そういうタイミングも重なって映画化することができました」としみじみ語った。
撮影現場には瀬川が将棋監修として参加していたようで、松田は「役のご本人が来る撮影は初めてで刺激的でした。瀬川さん自身に影響を受けてしまうところがありましたが、それがよかったです」と充実した表情を浮かべる。また「最初の頃、現場に来る瀬川さんの居心地が悪そうで。低い段差で転びそうになったり、茂みに足を取られていて大丈夫かなって……。かわいかったです」と目撃談を報告すると、瀬川は「そんなところまで見ていたんですか!?」と苦笑。瀬川は「試写を観た棋士の友人たちが『途中から(松田が)瀬川くんに見えてきた』と。それだけ僕の雰囲気を演じきってくださいました」と松田に大きな感謝を示す。
さらに晶司の心象風景を表すシーンの撮影で、松田が全身泥につかった際のエピソードも。豊田は「大変だから1回しか撮れないと言っていたら、龍平が『もう一度やりたい』と言い出して。スタッフは服を洗ったり乾かしたりで大騒ぎ。でも2回目では絶妙な沈み方をしたんですよ、さすが松田龍平ですね」と一連の出来事を説明する。そして松田が「その泥が美容ジェルみたいなものを使っていたので肌がツルツルになったんです。だから『ぜひ(もう1回)!』って」と続けると、豊田も「だから今日もツルツルで」とジョークに乗っかり笑いを誘った。
本作に出演するまで将棋に触れてこなかったという松田は「ほかにはない世界が広がっていました。動きが少ないし、お互い何時間も座りっぱなし。でもそこにドラマがある。将棋を知らない方にぜひ観てほしい映画です」とアピール。瀬川は「個人的には小学生や中学生にもたくさん観てほしい。夢や目標とか大げさなことではなく、早いうちに熱中できるものを見つけることは人生を豊かにすると気付いてもらえたら」と呼びかけた。
「泣き虫しょったんの奇跡」は9月7日より全国でロードショー。
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