柴崎友香が
「つかのまのこと」は、自身が幽霊であると気付いた“わたし”を主人公とする純文学。ある“家”でさまよい続けるわたしが、次々と訪れる住人たちを見守り続けるさまが描かれる。表紙写真は、フォトグラファーであり映画「恋は雨上がりのように」の撮影監督を担当した市橋織江が手がけた。
柴崎は「東出昌大さんの存在感から浮かんできたイメージをたぐり寄せるように想像が膨らんでいきました」「普段見ている風景のその向こう、見落としてしまいそうな時間の隙間に、誰かの記憶に、思いを馳せてもらえたらうれしいです」とコメント。東出は「柴崎さんの文章と市橋さんの写真が織りなす、やわらかさと一種の淋しさが混ざった世界観、そしてその中に小さな光を探すような感じで、楽しんでいただければと思います」とつづっている。
なお柴崎の小説を原作とする東出の主演作「
柴崎友香 コメント
東出昌大さんの存在感から浮かんできたイメージをたぐり寄せるように想像が膨らんでいきました。いくつかの時間といくつかの心が重なりあう小説になりましたが、市橋織江さんの写真を見たとき、わたし自身もすっとその世界に入っていけるような気持ちになりました。小説も写真も、ページをめくるその人の思い思いの時間で楽しんでもらえるものです。普段見ている風景のその向こう、見落としてしまいそうな時間の隙間に、誰かの記憶に、思いを馳せてもらえたらうれしいです。
東出昌大 コメント
僕も柴崎さんも生活の中で「余白」を大事にしているので、この本ではその辺りをぜひ感じていただき、文字に、写真にいろいろ想像を膨らまして楽しんでもらえると嬉しいです。皆さん忙しすぎる日々を送っていると思うので、この作品をゆっくり読んで、ぜひほっとしてください。市橋織江さんは、その場の空気を切り取って下さる方なので、むしろ僕がそこにいないと思って見ていただくと、より楽しんでもらえるかと(笑)。柴崎さんの文章と市橋さんの写真が織りなす、やわらかさと一種の淋しさが混ざった世界観、そしてその中に小さな光を探すような感じで、楽しんでいただければと思います。
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