「雨のしのび逢い」「蠅の王」などで知られる映画監督で劇作家の
当時激化していたベトナム戦争を痛烈に批判した本作。1968年のイギリス・ロンドンを舞台に、負傷したベトナム人の子供を写した写真に衝撃を受けた3人の若者が、ベトナム戦争における暴力の連鎖を理解し、自分たちの無力を乗り越えようとしていくさまが描かれる。ブルックは歌、証言、大衆デモを通して戦争の不条理さを風刺した。
本作は1968年のカンヌ国際映画祭に選出されるも、突然の取り下げにより上映中止に。そして同年のヴェネツィア国際映画祭では、審査員特別賞次点とルイス・ブニュエル審査員賞を獲得している。その後アメリカやイギリスの一部劇場で公開されるも、さまざまな妨害を受け、短期間しか上映されなかった。その後フィルムが紛失し、長らく失われた作品となっていたが2011年に発見され、ブルック自身の手により修復。製作から50年のときを経て、このたび日本初となる劇場公開が実現した。
「テル・ミー・ライズ」は東京のシアター・イメージフォーラムでロードショー。現在、ピーター・バラカンがナレーションを担当した予告編がYouTubeにて公開中だ。
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- 「テル・ミー・ライズ」公式サイト
- 「テル・ミー・ライズ」予告編
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帰らずの沼 @kaerazunonuma
ベトナム戦争を痛烈批判、幻のセミドキュメント「テル・ミー・ライズ」が日本初公開(動画あり) - 映画ナタリー https://t.co/hOp2j2FPdX