本日6月30日、「
本作は、いじめられ声が出なくなった孤独な女子高生・小原ミユリと転校生・富田紬の交流を描く青春ドラマ。ミユリを演じた保紫は「ミユリは周りに流されながらふらふらと生きているような印象だったんですけど、私はいやなものはいやって言う正反対の性格で。でもミユリの気持ちもすごくわかるので、愛しさを持って演じました」と役柄を語る。紬に扮したモトーラは、オーディション時にミユリ役のほうが合っていると感じたことを打ち明け「最初は紬がどういう子なのかまったくつかめなかったんです。でも、枝監督が紬が生まれてからの年表を書いてくださったり、すごく助けてくれました」と枝へ感謝の気持ちを伝える。枝は2人の印象について「かわいいのにめちゃくちゃコンプレックスがあったり、見た目と内面にギャップがある。この映画で大事なのも、見えていることと見えていないことは違うというところだったので、2人がすごく魅力的だなと思いました」と語った。
本作の撮影は群馬・高崎の一軒家で合宿形式で行われたという。保紫は「みんな朝起きたらすっぴんで歯を磨きながら『おはよう』って言い合うみたいな。枝組の家族のような温かさは今でも心に残っています」と回想。東京出身のモトーラは「高崎は全部田んぼで……」と手を水平に広げながら話し、保紫を見ながら「2人で土手で走ったりして、すごく気持ちよかった。そういうところで学校生活を過ごしたかったです。気持ちよかった……」としみじみ述べた。
第42回香港国際映画祭や第21回上海国際映画祭に正式出品された本作。保紫は現地を訪れたときのことを「観客が絶対私のことなんか知らなかったのに、すごく盛り上がってくれて。『キャー!』みたいな。すごかったよね」とモトーラと顔を見合わせほほえみ合う。保紫の言葉にうなずいたモトーラは「国境を越えてたくさんの人に観ていただけて、ちょっとでもその人のどこかに残ってくれたらいいなって思いました」とゆっくりと言葉を探しながら語った。
最後に、保紫は「『初めて言葉にできない気持ちになった』っていう感想をいただいて、枝さんの感性が届いたんだってすごくすごくうれしかったです。枝さんの新しくて鋭い才能がもっと伝播していったらいいなと思います」とコメント。17歳のときの体験をベースにしたと明かした枝は「その当時は人としゃべりたくないな、学校に行きたくないなって思っていたんですけど……」と話し、言葉を切る。そして涙で声を震わせながら「たくさんの方に観ていただけて、本当に胸がいっぱいです。今日はありがとうございました」と感謝を述べると、客席からは温かい拍手が起こった。
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