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本作はインドネシア・スマトラ島のバンダ・アチェで全編ロケ撮影を行ったファンタジー。自然の脅威と美を、国籍や宗教を超えて育まれる若者たちの友情を通して描き出す。
日系インドネシア人のタカシを演じた太賀はインドネシア語のセリフが多かったことに触れ「これ全部インドネシア語なんだ……と衝撃を受けました(笑)。練習期間が2カ月ほどあったので最初は初歩的なところから学ぼうと思ったのですが、それだと間に合わない!となり、セリフだけを練習して臨みました」と回想。「ネイティブらしさを求めてはいましたが限界があったので、どうしたら自分がインドネシア人であるという説得力を持たせられるのだろうと考えました。言葉を練習するだけでなく容姿やしぐさで役作りを補えるのではと思い、いろんなことを吸収しました」と語った。
深田の過去作「ほとりの朔子」「淵に立つ」にも出演した太賀は、「海を駆ける」も含めたすべての作品に「タカシ」という名前で登場している。深田は「タカシという名前は自分の映画でよく使う名前だったんです。最初は意識せずに『ほとりの朔子』でタカシ役をやってもらい、『淵に立つ』でもタカシ役で出てもらったので、今回もタカシでやってもらおうという流れになってしまって(笑)」と説明。太賀は「“タカシ3部作”という捉え方もできますね(笑)。今度は『ザ・タカシ』という映画を作りましょう!」と、深田との4度目のタッグに意欲を見せた。
本作について「そんなにたくさんの日本映画を観ているわけではないですが、どの作品にも似ていない映画になったんじゃないかと思います」と述懐し、「監督とはこれまで3作品でご一緒しましたが、ほかの国との合作で違う言語や国籍が混ざっていても、深田さんのオリジナリティは一切失われていない。それがすごく素敵です」と深田を絶賛する太賀。深田も「自分にとってのいい俳優さんというのは、カメラの前でも普段と同じようにコミュニケーションが取れる方。共演者から受け取って返すという、日常では当たり前のことがカメラの前でもきちんとできるという印象が太賀くんにはあります。今回も、コミュニケーションやちょっとしたしぐさがすごくインドネシア人っぽい、と現地の方から言われていました。それは共演者とのコミュニケーションがしっかりとできていたから。と勝手に思っています(笑)」と、太賀との相性のよさを明かす。
最後に、深田は「100人が観たら100通りの見え方ができる映画が撮りたい、といつも本気で思っていて。観ることによってそれぞれの考え方があぶり出されてくる作品がいい映画なんじゃないかなと思っています。ぜひ、感想などつぶやいてください」とコメント。太賀が「映画体験というのは、観ている最中だけではなくて、自分の中で反芻していくものだと僕は思っています。そういう意味で、この映画は味わい深い作品。少しでも多くの人に観てほしいので、ぜひ周りの人に薦めてください」と観客に語りかけ、イベントを締めくくった。
「海を駆ける」は全国で公開中。
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