「悲しみに、こんにちは」監督が来日、映画教育に触れ「是枝作品を観てもらってる」

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本日6月8日、「悲しみに、こんにちは」のトークショーが東京・神保町ブックセンターにて行われ、監督のカルラ・シモンが登壇した。

「悲しみに、こんにちは」トークショーに登壇したカルラ・シモン。

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「悲しみに、こんにちは」メインビジュアル

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本作は、2017年のベルリン国際映画祭で長編初監督作品賞など2部門、2018年のゴヤ賞で新人監督賞など3部門を受賞したスペイン映画。両親を“ある病気”で亡くし若い叔父夫婦のもとで暮らすことになった主人公フリダのひと夏が、みずみずしく描かれている。

左からカルラ・シモン、広瀬奈々子、藤村明世。

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イベントには、2019年に公開される「夜明け」で監督デビューを飾る広瀬奈々子と、3月に長編映画初監督作「見栄を張る」が封切られた藤村明世も出席。広瀬は「過酷な状況を描きながらウェットにならず、人との触れ合いの一瞬一瞬に喜びがあふれていて、とても豊かな作品だなと思いました」と感想を伝え、藤村は「主人公が『こんな子いたな』と思える不思議な魅力のある子でした。どうやって子供たちと映画を作っていったのですか?」と尋ねる。質問に対してシモンは「キャスティングの際に、役柄と境遇が似ている子を探しました。フリダ役のライア(・アルティガス)はダークサイドを感じる目を持っていたので、この子を撮りたいと思いました」と回答し、「撮影の前に、散歩や買い物に行くなど日常的な生活を大人のキャストたちと一緒にしてもらったんです」と明かした。

カルラ・シモン

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本作で長編監督デビューを果たしたシモンは、自らの体験を映画化したきっかけについて「子供と死の出会いについて撮ってみたかったんですが、自分の体験を語るほうが上手に描けるのではないかと思いました」と振り返る。続けて「もう1つのきっかけは、そのときロンドンにいたのですが故郷が懐かしくなったこと。しかし、亡くなった実の母のことをほとんど覚えていないことに気付きました。それで、自分が新しい家庭で暮らし始めてから起きたことの中で覚えているエピソードを書いていったら、このような内容になったんです」と脚本作りの裏側を語った。

左からカルラ・シモン、広瀬奈々子。

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また、シモンがスペインで行っている子供への映画教育について話が及ぶと「アート系の映画を観てもらっています。日本映画だと、是枝裕和や小津安二郎、溝口健二の作品ですね。この間は、カンヌで是枝監督がパルムドールを受賞したことを何人かの子供たちがうれしそうに教えてくれました」とエピソードを披露し、是枝のもとで監督助手を務めた広瀬を驚かせる。「子供が映画を愛するような教育をするのが大事だと思っています」とシモンが述べると、広瀬と藤村はうなずきながら興味深げに聞いていた。

「悲しみに、こんにちは」は7月下旬より東京・ユーロスペースほか全国で順次公開。

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(c)2015, SUMMER 1993

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9/22(土)公開【悲しみに、こんにちは】
監督が来日、映画教育に触れ「是枝作品を観てもらってる」
https://t.co/YZ0WD23nP8

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