「
インドネシア・スマトラ島のバンダ・アチェで全編ロケ撮影をした本作。自然の脅威と美を、国籍や宗教を超えて育まれる若者たちの友情を通して描き出す。フジオカは奇跡を起こす謎の男ラウを演じた。
2時間前に急に声が出なくなったという深田の声はガラガラで、会場からも思わず笑いが。心配そうに見守るフジオカは「さっきラウみたいに治そうとしたんですけど」と劇中のように手をかざし「治すか殺すかわからないから」と笑いながら冗談を飛ばした。
「フィジカル的には大変でした」と撮影を振り返るフジオカ。「トイレ=ウォシュレットのような東京と比べると不便ですが、撮影スタッフも現地の人が多くて。彼らと映画を完成させるという1つのゴールを目指すことができたのは貴重な経験でした。改めてインドネシアの魅力を知れました」とほほえみ、撮影地となったバンダ・アチェについては「本当に何もないところ。あそこで映画を撮るのは監督の狂気の沙汰としか思えなかった」と振り返った。
深田はもっとも印象に残っている撮影として、ラウが走るあるシーンに言及し「CGを使いたくなかったので、海に伸びる40mくらいの桟橋を発注したんですよ。これが撮影の前日にも完成してなくて。ずっとヒヤヒヤしてました」と述懐する。桟橋は撮影当日の朝にようやく完成したそうで、フジオカも「爽快でしたよ。なかなかインド洋を走り抜ける経験はできないですからね」と当時の心境を語った。
本作は構想から約7年の時を経て完成に至った。超然としたキャラクターであるラウのキャスティングに難航していたところ、周囲の人々からフジオカを薦められたという深田。「最初はGoogleで画像検索して(笑)。見た瞬間にラウだと直感しました。完成してからもディーンさんしかいなかったと思います」と経緯を説明。フジオカも「Googleさんありがとうございます」と笑顔を見せた。
最後にフジオカは、本作について「監督が脚本でクォート(引用)していた“宇宙には満足だけど世界には不満足だ”という言葉に集約されていると思います。この一言に映画の宇宙観、価値観みたいなものが表現されている。役者の立場から離れてもその言葉がずっと“エコー(Echo)”してるんです」と自身の新曲タイトルにかけて語り、イベントは幕を閉じた。
「海を駆ける」は全国で順次ロードショー。
関連記事
ディーン・フジオカの映画作品
関連商品
リンク
- 「海を駆ける」公式サイト
- 「海を駆ける」予告編
※記事公開から5年以上経過しているため、セキュリティ考慮の上、リンクをオフにしています。
fmk3769(ふ〜みん) @yamamotofumiko
ディーン・フジオカ、「海を駆ける」表現した言葉が「ずっとEchoしてる」(写真11枚) - 映画ナタリー https://t.co/78BSlNPeAz