本日5月23日、「
本作は、ジャン=リュック・ゴダールの元妻アンヌ・ヴィアゼムスキーによる自伝的小説を「アーティスト」のミシェル・アザナヴィシウスが映画化したもの。フランス・パリで暮らす哲学科の学生・アンヌとゴダールの出会い、そして彼女が少しずつ大人へと変貌していくさまが描かれる。
両親とともに7歳から13歳まで日本に住んでいた経験を持つマーティンは「東京にまた来れてうれしい。日本は私の一部であり、もう一部であるフランスをこの作品を通してシェアできるのをとてもうれしく思っています」と笑顔で挨拶した。
実在の人物を演じたことについてマーティンは「アンヌの持つエッセンスや感受性を保たなければと思った」と語り、同時に「監督は伝記ものにはしないと言っていた。だから、アンヌそのものを演じるというよりジェーン・バーキンなど、あの時代のアイコンと言われた女性たちすべてを統括している象徴的で抽象的なキャラクターにしようと相談した。ゴダール映画で言えば、シャンタル・ゴヤにインスパイアされて髪型を選んでいます」と明かす。
「ゴダールの知識がない人々にこの映画の魅力を伝えるには」という問いに対し、マーティンは「ゴダールのことなんて忘れて大丈夫です。この作品の邦題は『グッバイ、ゴダール!』」と言い放ち、笑いを誘う。そして、「ラブストーリーでコメディなので、ゴダールを全然知らなくても楽しめる。観たあとで、ゴダール作品を観てみたいなとか、アンヌさんが書いた本を読んだり、出演した映画を観たいなと思ってくださるのはうれしいけれど、プレッシャーを感じずに観てほしい」とアピールする。
「この映画のアンヌのように年上の尊敬できる男性から学んだり、影響を受けたことはありますか」という質問を受けたマーティンは「アートの素晴らしいところは、年齢に関係がないこと。年齢というトピックは私にとってあまり重要ではないんです」と回答。さらに、自身が出演した「ニンフォマニアック」の監督であるラース・フォン・トリアーを「大胆で若々しくて、遊びながら映画を作っているようなところにインスピレーションを受ける。物怖じせずに楽しんで物を作っていけばいいんだなと感じさせてくれるんです」とたたえた。
最後にマーティンは「この映画を観たアンヌが監督に『見事に悲劇の中からコメディを生んでくださいましたね』と言いました。私たちが生きるうえでも応用できる考えだと思います。生きるうえでコメディは必要なんです」とメッセージを伝えた。
ゴダールをルイ・ガレルが演じた「グッバイ・ゴダール!」は、7月13日より東京・新宿ピカデリーほか全国で順次公開。なお本作は6月21日から神奈川・横浜で開催されるフランス映画祭2018での上映も決定している。
※「グッバイ・ゴダール!」はR15+指定作品
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飯野 和生 @IINOKAZUO
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