ろう者に寄り添う記録映画「ヴァンサンへの手紙」公開、東京ろう映画祭上映作

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ろう者のコミュニティを記録したドキュメンタリー「ヴァンサンへの手紙」が10月より公開される。

「ヴァンサンへの手紙」メインビジュアル

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「ヴァンサンへの手紙」チラシビジュアル(表面)

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2017年に開催された東京ろう映画祭にて「新・音のない世界で」のタイトルで上映された本作は、ろう者の友人・ヴァンサンを亡くしたレティシア・カートンが、「ろう者の存在を知らせたい」というヴァンサンの遺志を継いで製作したもの。カートンは、ろう者と手話で語り、喜びや痛みをわかちあう中で、彼らの内面にヴァンサンが抱えていたものと同じ、複雑な感情が閉じ込められていることを見出す。

アートドキュメンタリー「LISTEN リッスン」の監督を務め、自身がろう者である牧原依里は「この映画は私の人生そのものだった。観ている間、私は自分の人生を思い返していた」と語る。また、本作の買い付けも行った牧原は「私の心の深いところを突いてきたこの映画をもっと日本に広めたい──。そう思った私は、未経験ながらもこの映画を買い付けることに決めた」と明かした。

「ヴァンサンへの手紙」は、東京・UPLINKほか全国で順次公開。なお、6月1日から7月31日まで「PLAN GO」で本作のクラウドファンディングの実施が予定されている。

牧原依里 コメント

この映画は私の人生そのものだった。観ている間、私は自分の人生を思い返していた。この映画はこの世界を生きるろう者たちの痛みと喜びを如実に映し出していた。気がつくと涙が止まらない自分がいた。私の心の深いところを突いてきたこの映画をもっと日本に広めたい──。そう思った私は、未経験ながらもこの映画を買い付けることに決めた。自分と違う世界を持つ相手を受け入れ、知ろうとするのは、実に難しい。それはろう者と聴者に限らず、誰でも起こりうることだ。だからこそ、ありのままを受け止めて欲しい。この映画が、家族でもない、手話通訳者でもない、なんでもない聴者とろう者が繋がるきっかけの一つになることを願っている。

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