現在、展示企画「国立映画アーカイブ開館記念 没後20年 旅する黒澤明 槙田寿文ポスター・コレクションより」が東京・国立映画アーカイブにて開催中。本日4月24日にプレス向けの説明会が行われた。
黒澤明研究家・槙田寿文の200点を超えるコレクションから、30カ国にわたる映画ポスター84点を中心に、
岡田が「昔から“世界のクロサワ”とよく言われるが、それを具体的に検証したものはあまりなかった」と語るように、本展ではポスターの側面から“クロサワ”の世界的な広がりを紹介する。そのため展示はデビュー作「姿三四郎」ではなく、1950年に公開され、第12回ヴェネツィア国際映画祭で金獅子賞を獲得した「
続いては「
基本的に当時のデザイナーは、映画のスチール写真をもとにポスターを制作していた。岡田曰く白黒映画の場合は制作者が独自に色付けを行うため、そこに個性が表れるという。中でも岡田が「絵画性を重んじる」と語るのはイタリアのポスターだ。カルラントニオ・ロンジが制作した「
もともと画家志望だった黒澤が、スタッフに演出意図を伝えるため描いていたイメージボードがポスターに活用されることもあった。「
会場には海外のプレス資料や上映プログラム、黒澤に関する図書、映画館に置かれていたロビーカードなども。ポスター以外の展示で岡田が「目玉」と語るのは、黒澤が日米合作として取り組むも撮影の途中で降板してしまった「
「国立映画アーカイブ開館記念 没後20年 旅する黒澤明 槙田寿文ポスター・コレクションより」は、9月23日まで開催。会場では岡田による論考「『言いきる』──ポスターに見る黒澤明の至芸」を収めたNFAJニューズレター第1号も1部310円で販売されている。なお国立映画アーカイブでは8月より開催する特集「シネマ・エッセンシャル(仮題)」で黒澤の監督作を上映する予定だ。
国立映画アーカイブ開館記念 没後20年 旅する黒澤明
槙田寿文ポスター・コレクションより
開催中~2018年9月23日(日)東京都 国立映画アーカイブ
入館料:一般 250円 / 大学生 130円
※高校生以下および18歳未満、シニア、障害者(付添者は1人まで)、MOMATパスポート所持者、東京国立近代美術館および国立映画アーカイブのキャンパスメンバーズは無料
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