本作は、
本作の撮影が行われたのは2016年9月から11月。クランクインから1カ月を経たこの日は、一護と早乙女演じる阿散井恋次が対面する終盤のアクションシーンが撮影された。約20分にわたるクライマックスシーンの撮影には13日もの日数が割り当てられており、この日はそのうち9日目にあたる。埼玉県内のオープンセットには、一護たちの住む空座町の駅やバスロータリー、ハンバーガーショップといった街並みが緻密に再現されていたが、すでに虚が暴れたあとという設定のためその大半が崩壊。大破した車が5台も転がり、あちこちに瓦礫が散らばっていた。
「図書館戦争」シリーズに続く佐藤組への参加となった福士は「あの雰囲気、あのチームでやっていくんだという安心感がありました。全部署が前を向いて、いいものを作っていこうという気持ちが強いので、自分も妥協できないと思いました」と決意を語る。佐藤は「『図書館戦争』も異空間の話でしたが、今回はもっとフィクション性が高い。そのあたりをどう表現するか悩んでいたが、最初のカットを撮ったときに『あれ、一護だ!』と思ったので、すんなり入っていけた」と手応えを明かした。
原作通りのオレンジ髪で現場に現れた福士は、まず恋次に踏みつけられるシーンに挑む。スタントマンの指示を受けながら瓦礫だらけの地面で果敢に演技し、周りに心配されても「大丈夫です!」と笑顔を見せた。福士は敵役の早乙女に対して「特にアクション、殺陣に関してすごくお上手。自分も付いて行こうという思いでやっています」と尊敬を込める。さらに本作でのアクションの難しさを「アクションはやっぱり難しいなということを改めて感じました。一護はもとから最強の男なわけではなく、劇中で強くなっていくので、やられる場面が多いんです。そういう“受け”の殺陣は初めてだったので、自分の中でポイントになりました」と述べた。
メインの敵となる虚はすべてCGで作られることから、福士は「見えない触手と戦うシーンの撮影では、1人きりでやらないといけないので難しいです。自分のイメージ力と、それをどう画面に投影できるかにかかっています。あとは現場の皆さんとイメージを共有することも課題でした」と苦労を語る。そんな福士は特撮ドラマ「仮面ライダーフォーゼ」に主演した経験があることから、佐藤は「役者の方々と僕らのイメージを合わせながら表情を作ってもらったり、セリフを言ってもらったり、感情的になって戦ってもらわなければいけない。そのあたりの意思疎通が楽しい部分でもあり、難しくもある。でも福士さんはライダーものをやられていたこともあって、スッと世界に入っていくことができるので、僕らも非常にやりやすい」と絶賛した。
スタントマンによる大迫力のワイヤーアクションが撮影されたあと、再び現場入りした福士。雄叫びを上げながら斬魄刀を振り抜く場面の撮影では、合間に自主練も欠かさない。この斬魄刀は、佐藤曰く「一応振り回せるようには作っている」とのことだが、福士は「用途によって何本かある中で、振り回せないものもありますが(笑)」と本音をこぼす。登場する斬魄刀にはそれぞれ、アクション用や寄りのショットにも耐えうるアップ用など重さの異なる数種類が用意されている。通常はジュラルミンというアルミニウム合金の一種によって作成するが、「それでは持てないくらい重くなってしまうので、今回は実際のモデルにCGを組み合わせて作っていく」と佐藤は説明した。
これまでの日本映画と本作の違いを、佐藤は「普通の風景の中に死神や虚が出てくるように、日常とファンタジーが渾然一体となる話。原作のそんな部分にすごく惹かれたし、実は昔からそういう作品がやりたかったんです。アニメっぽいCGではなく、現実感のある絵で展開するという部分で、これまで観たことのない世界をお届けできるのでは」と熱弁。また福士は、「アクションと同じくらい、ストーリーに関わるお芝居にも力を入れています。アクションだけじゃないアクション映画にしたいと思っています」と自信をのぞかせた。
約1年以上かけてCG制作作業が行われている「BLEACH」は、7月20日より全国でロードショー。
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