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第70回カンヌ国際映画祭で最高賞にあたるパルムドールを受賞した本作は、アート業界を題材とする風刺コメディ。上流階級の人々が集う有名美術館のキュレーターであるクリスティアンをクレス・バングが演じ、エリザベス・モス、ドミニク・ウェスト、テリー・ノタリーがキャストに名を連ねる。
上映後に登場したオストルンドと観客とのQ&Aが始まると、客席からは脚本の書き方について質問が。オストルンドは自らの執筆スタイルを「まずテーマを決めて、そこに自分の経験やほかの人から聞いた話などを付け加えます。ちょうどスタンドアップコメディアンのように」と表現する。
また、本作を作るきっかけは、自身の住むスウェーデンのショッピングモールで起きた少年たちによるカツアゲ事件だったと明かすオストルンド。「その場に大人はたくさんいたのに、誰も被害者の子供を助けようとしなかったし、彼も助けを求めなかった。まさに“傍観者効果”というものが表れていました」と説明し、「そういった受け身の態度を打ち破り、どのように個人や社会のレベルで責任を取るのかを考え、本作のテーマにしました」と思いを語った。
イベント後半からは音楽家の
最後にオストルンドは次回作についても言及。“美”をテーマにした悲喜劇だと打ち明け、「妻の友人の男性モデルを主人公にしようかと思ってるんです。彼はとても有名でしたが、20代後半でハゲてきました。タイトルは『眉間のしわ』。ボトックスを打てば15分で解決する問題です」と説明する。毒っ気を交えながらもユーモラスなオストルンドの語り口に、会場からは笑いが起こった。
「ザ・スクエア 思いやりの聖域」は、4月28日より東京・ヒューマントラストシネマ有楽町、Bunkamuraル・シネマほか全国にて順次公開。
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リューベン・オストルンドの映画作品
リンク
- 「ザ・スクエア 思いやりの聖域」公式サイト
- 「ザ・スクエア 思いやりの聖域」予告編
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