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本作は、雪村葉子の手記「私は絶対許さない 15歳で集団レイプされた少女が風俗嬢になり、さらに看護師になった理由」を、精神科医でもある和田が実写映画化したもの。和田は「日本ではトラウマと言うと、レイプのあとPTSDになるだとか、そういう通り一遍な捉え方をする映画やドラマが多い」と話す。「でも自分が落ちた人間になってしまったかのような感覚を持ってしまって、意外にレイプの被害者が風俗やAVの世界に入ったり、さらに傷付いていくとある程度見聞きしていた」と続け、「だからこの手記に出会って、納得できるものがありました」と映画化するに至った要因を説明した。
本作は主人公の主観ショットにより撮影されている。体当たりの演技をしてもその姿があまり映らないことになるが、それでも出演したいと思った理由を、整形後の葉子に扮した平塚は「まずは実話であること。あとは境遇に負けず戦いながら生きてきた、葉子さんの生き方そのものが、生きる強さを教えてくれていると思ったからです」と述べる。学生時代の葉子を演じた西川は「葉子さんの内側や世界観を映し出す臨場感、目に映る生々しさは主観撮りならでは。撮影中、監督の演出に妥協がまったくなかったので、監督が思いをぶつけた作品というところも魅力だと思います」と語った。
また葉子の夫役の佐野は「何よりもこの2人の体当たりの演技には、頭が下がるばかり。性犯罪を扱った映画ではありますけれど、もっと大きい暴力そのものについて描いた映画ではないかと受け止めています」と言及する。約3年ぶりに公の場に姿を見せた隆は「この場をお借りしてお詫びしたいと思います。3年前に不祥事を起こしました。その節はお騒がせしまして申し訳ございませんでした」と自身が台湾で起こした傷害騒動を謝罪。「映画は、社会的な意義深い作品だと思っています。この役で、和田組に参加できたことを俳優として誇りに思います」と胸中を明かした。
舞台挨拶の終盤には、出口が主題歌「迷宮」を作曲者・近藤薫のギター演奏に乗せて披露。「私はこの作品を観て、主人公の女性がどんな暗闇の中でも生きていこうという思いを感じて、勇気をもらいました。その思いを込めて精一杯歌います」と宣言して歌声を届けた。
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