事前のリサーチやテーマ設定などをせずにカメラを回し、ナレーションや説明テロップ、音楽を原則として使用しない“観察映画”を撮り続ける想田。第8弾となる「ザ・ビッグハウス」で想田は、初めてアメリカに目を向けた。題材となるのは、収容人数10万人以上を誇るアメリカ最大のアメリカンフットボールスタジアム。米ミシガン州アナーバーに位置し、通称“ザ・ビッグハウス”とも呼ばれるミシガン・スタジアムだ。ミシガン大学のアメフトチーム“ミシガン・ウルヴァリンズ”の本拠地として知られている。
想田は16人の映画作家とともに、ダイナミックなプレイとそれに熱狂する観衆、バックヤードで国民的スポーツを支えるさまざまな人々にカメラを向ける。そして巨大な生命体のように機能するスタジアムの全貌を、現代アメリカの縮図として描き出していく。撮影はドナルド・トランプとヒラリー・クリントンが争う大統領選挙戦でアメリカ全土が加熱した2016年秋に行われた。
想田が監督、製作、編集を担当したほか、マーク・ノーネス、テリー・サリス、そしてミシガン大学の映画作家たちが監督に名を連ねた「ザ・ビッグハウス」は、東京のシアター・イメージフォーラムほか全国で順次ロードショー。なお想田の観察映画第7弾「港町」が、本日4月7日より同劇場にて公開される。
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- 「ザ・ビッグハウス」公式サイト
- 「ザ・ビッグハウス」予告編
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上杉隆✒Takashi Uesugi @uesugitakashi
想田和弘の“観察映画”第8弾は全米最大のアメフトスタジアムが題材、予告解禁 - 映画ナタリー https://t.co/GryUgn4WGv