オリンパス事件の真相追うドキュメント「サムライと愚か者」公開

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オリンパス事件の内幕に迫るドキュメンタリー「サムライと愚か者‐オリンパス事件の全貌‐」が、5月に公開される。

「サムライと愚か者-オリンパス事件の全貌-」ポスタービジュアル

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オリンパス事件は、光学機器メーカー・オリンパスが1000億円超の巨額損失を約20年にわたって隠蔽し、負債を粉飾決算で処理したもの。2011年に月刊FACTAの記事と元オリンパス代表の内部告発によって明らかになった。

2015年にBBCで放映された本作では、事件をスクープした記者・山口義正、内部告発を行った元オリンパス代表のマイケル・ウッドフォード、海外メディア報道の火付け役となったFinancial Timesの元記者ジョナサン・ソーブルら当事者のインタビューを中心に、事件の全容と日本社会の隠蔽体質に切り込んでいく。監督は本作で長編デビューを果たした山本兵衛。音楽はフランス人エレクトロニカアーティストのピエール・ルフェブが手がけた。

日本公開に際して、山口、月刊FACTA編集長の阿部重夫、ウッドフォードの通訳を務めた修行僧のミラー和空がコメントを寄せており、山口は「7年前、私が丸裸にしたのはオリンパスではなく、日本人と日本社会だった。オリンパスは日本社会そのものだったのだ」と事件を振り返っている。

「サムライと愚か者-オリンパス事件の全貌-」は、東京のシアター・イメージフォーラムほか全国で順次公開。

山口義正 コメント

この事件によって海外では「一人ひとりは優しくて優秀だが、集団になると腐敗して暴走を始める」という日本人観ができあがったという。7年前、私が丸裸にしたのはオリンパスではなく、日本人と日本社会だった。オリンパスは日本社会そのものだったのだ。

阿部重夫 コメント

禍根は残った。FACTAがスクープして6年半、オリンパスの「ココロとカラダ」は今も病んでいる。サムライが去り、愚か者の「戦犯」はしがみついたままだ。臭いものにフタ、根絶できない日本企業は泥沼にはまる。

ミラー和空 コメント

残念です。「オリンパス事件」を経た今なお自浄能力がない会社です。この映画の焦点となる不正に直接関わった幹部のうち数名が現役で重要ポストに居座っています。また、昨今報道されている賄賂疑惑やパワハラ訴訟をみるかぎり、「三つ子の魂百まで」。

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(c)チームオクヤマ / 太秦

読者の反応

たにやん @t_taniyan

ここはウッドフォードさんではなく、野村證券第二事業法人部の横尾さんが主人公でお願いしたいところだったが。
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