第90回アカデミー賞外国語映画賞にノミネートされた「
本作は、チリ・サンティアゴで暮らすトランスジェンダーのマリーナが、歳の離れた恋人オルランドの急死をきっかけに、さまざまな差別や偏見に晒されながらも自分らしく懸命に生きる姿を描く物語。自身もトランスジェンダーであるヴェガがマリーナを演じる。
事前に映画を鑑賞した生徒たちとヴェガが“人間としての生き方”を話し合うという趣旨のこの授業には、約60名の生徒が集まった。教室に登場したヴェガは「日本は訪れた国の中でもチリから一番遠い国ですが、言葉や肌の色は違っても、映画を通じて皆さんと理解し合えることがうれしいです」と挨拶する。生徒たちからマリーナの強さに感動したという声が多く寄せられたことに感謝を述べると、「この映画は、彼女が逆風に立ち向かうことで、愛する人を失った喪失感を乗り越え人間的に成長する物語。春を迎える喜びがあるのは、秋も冬も知っているからなんです」と思いを語った。
続いて、生徒とのディスカッションでは「日本ではみんなと一緒であることがよしとされる風潮がある」という声が上がると「違いがあるのは豊かで素敵なこと。制服を着ていても、心の中は自由であると忘れないでください」とヴェガは呼びかける。また、生徒からの「いろんな個性を持った人を受け入れられる社会になってほしい」という意見には大きくうなずきながら、「どこまで共感の限界を広げられるのか、自分自身に問いかけ続けることが大切です。皆さんがお父さんやお母さんになったときに、子供に何を伝えていくのか考えてみてください」と返答。生徒たちは終始真剣な様子でヴェガの言葉に耳を傾けていた。
最後に、ヴェガは生徒たちに向けて「見返りを期待しない愛を持つことが、冬の時代を生き抜く唯一の手段です。でも、冬が来てもそんなに心配することはない。なぜなら雪の下には常に花が咲いているからです」と力強くも優しいメッセージを送った。
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