「修道士は沈黙する」ロベルト・アンドーが来日、ヒッチコックからの影響明かす

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修道士は沈黙する」のティーチインイベントが1月27日、東京・イタリア文化会館にて開催され、監督のロベルト・アンドーと早稲田大学文学学術院教授の小沼純一が登壇した。

ロベルト・アンドー

ロベルト・アンドー

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「修道士は沈黙する」ポスタービジュアル

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本作は、G8財務相会議が開かれるドイツの高級リゾートホテルを舞台にした社会派ミステリー。物質主義対精神主義の構図をベースに、イタリア人修道士ロベルト・サルスとG8財務相会議に集まった市場に影響力を持つ人々の姿を描き出す。

「修道士は沈黙する」ティーチインイベントの様子。

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「政治や権力の世界に関わっている人たちがどのような人なのかを描きたかった」と言うアンドーは劇中に登場する動物に関して「この映画では希望の場面が多くないので、希望の光を作品に入れたかった。大臣たちを含めた心を失っている人間たちに対して、心を持っているものとして動物が出てくるのです」と狙いを明かす。

「修道士は沈黙する」

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ナンニ・モレッティの「息子の部屋」などに楽曲を提供してきたニコラ・ピオヴァーニが書いた楽曲に対してアンドーは「サスペンスの要素をかき立てるし、修道士の宙に浮いたような存在感というものも表してくれており、非常に気に入っています」とコメント。「この映画のヒントになったのは、アルフレッド・ヒッチコックの『私は告白する』」と述べるアンドーは、本作の重要な要素である数式について「数式というのは幻想という意味で経済のシンボルだと思いますが、この映画の中で国際通貨基金のダニエル・ロシェ専務理事は修道士にこの数式はなんの意味もないと説明します。彼のやっていることは実際にはトリックがあるが見えないわけです。そういう意味では数式というのは空っぽの抜け殻みたいなことですが、トリックのシンボルだと思います」と語った。

「修道士は沈黙する」は、3月17日より東京のBunkamura ル・シネマほか全国にて順次公開。トニ・セルヴィッロ、ダニエル・オートゥイユ、コニー・ニールセンらが出演している。

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(c)2015 BiBi Film – Barbary Films

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