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「シェイプ・オブ・ウォーター」は、アメリカ政府の極秘研究所で清掃員として働く口の利けない女性イライザと、水の中で生きる不思議な生物との愛を描くファンタジーロマンス。親日家として知られるデル・トロは「私の大好きな作品を携えて日本に来られてうれしい。日本は私の太ったハートにとても近しい場所なんです」と満面の笑みで挨拶し、「この映画はラブソング的なイメージと音でシンフォニーを奏でているような作品にしました。車を運転しているときに素敵なラブソングがかかると、音量を上げて自分も歌い出す。そんな気分を感じてほしかった。でもハリウッドの黄金期のようなクラシカルな雰囲気も感じてほしいし、それでいてクレイジーな部分もある」と本作に託した思いを語った。
1962年の冷戦期という劇中の時代設定について、デル・トロは「異種のものに対してみんなが恐れを抱くこの時代に必要なストーリーだと感じました。設定を現代にするより、おとぎ話として語れば人々が聞く耳を持ってくれると思ったんです」と現代社会に対するメッセージを説明。そして同時に第2次世界大戦が終焉を迎えた年であることや、テレビの台頭により映画文化が衰退していた時期でもあることに触れ、「映画への愛を込めて描いています」と伝える。
本作は第74回ヴェネツィア国際映画祭にてコンペティション部門の最高賞にあたる金獅子賞を獲得したほか、第75回ゴールデングローブ賞では監督賞と作曲賞に輝いた。第90回アカデミー賞では作品賞含む最多13部門にノミネートされている。役者陣も軒並みノミネートや受賞に名を連ねており、デル・トロは「サリー・ホーキンスもマイケル・シャノンもオクタヴィア・スペンサーも、それぞれ目が違う音楽を奏でている」と言及。特にイライザ役のホーキンスに関しては「『サブマリン』という作品で彼女を観たとき、脇役だったけれど彼女から目が離せなくなった。いい役者はセリフをうまく言える人だというのは間違った概念。一番優秀な役者はよく聴き、よく見る人なんです」と手放しで褒め称える。撮影時の苦労にも話が及び、映画の冒頭とラストにおける水中シーンはドライ・フォー・ウェットと呼ばれる技法を用い、水を使わずともスモークや送風によって水中にいるような雰囲気を作り出したと明かした。
会見では、デル・トロの監督作「パシフィック・リム」に出演した
またデル・トロは、会見のセット転換時に場つなぎとしてマイクを持って歌を披露し、フォトセッション時にはカメラマンに「チョットマッテ」と声をかけながら視線を送るなどのサービス精神を見せた。最後は「日本でおせんべいやお餅やしゃぶしゃぶを食べすぎてジャケットのボタンが留まらなくなりました。着いたときは留まっていたんですけど」と自らのお腹を指さして記者たちを笑わせ、「ドウモアリガトウ!」と自身もニコニコ笑いながら会場をあとにした。
「シェイプ・オブ・ウォーター」は3月1日より全国ロードショー。
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- 「シェイプ・オブ・ウォーター」公式サイト
- 「シェイプ・オブ・ウォーター」予告編
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開田裕治 @kaidaikaizyu
ギレルモ・デル・トロ来日、餅やしゃぶしゃぶ食べすぎて「ボタンが留まらない」(写真13枚) - 映画ナタリー https://t.co/gbIgixTUeZ