本日10月31日、東京・東京国際フォーラムにて第30回東京国際映画祭の関連企画「『ゴジラ』シネマ・コンサート」が開催。イベントの前に富山省吾、
この公演は、1954年に公開された「ゴジラ」の上映に合わせて伊福部昭による劇中曲のすべてを演奏するコンサート。「
トーク序盤で岩瀬は、伊福部本人から聞いた話として「ゴジラ」の映画音楽をどのように録音していたのかを明かす。「今は音楽スタジオでばらばらに録っていますけど、当時は映画をスクリーンに映し、オケを並べて同時に録音したんです。そういう一発録り」と説明し、本日のコンサートについて「だからこのコンサートは昔行った方法で音楽録りをしているようなものなんですよ」と語った。また富山は伊福部の人柄に関し「『ハリー・ポッター』の校長先生(アルバス・ダンブルドア)いるじゃないですか? あの人みたいに博学で、すべてを知っているような印象」とコメント。「伊福部先生がおっしゃっていたことなんですが、映像は瞬間で描けるけれど、音楽は長さが必要。だから音楽家は映画のオープニングとクロージングの編集には意見が言えるんだと。そこには長さが必要だから。映画音楽を本当に熟知していた方だと思いますね」と続けた。
樋口は「僕は皆さんと同じように映画館やVHS、DVD、BSの高画質の放送などで何度も『ゴジラ』を観てきました。当然のことながら、東宝レコードさんのサントラで何回も音楽を聴いて」と、観客に対し自身の“ゴジラ愛”を伝える。本コンサートの魅力を聞かれると「焼け野原で人々が泣いているところです。正直子供の頃は『早くゴジラ出せ!』と思っていたシーンです。でも、その場面の曲に心をわしづかみにされてぼろぼろ泣きました。埋もれていた部分が、音楽の力によってこんなに鮮やかによみがえるとは」と感動を語った。
そして樋口は「シン・ゴジラ」の劇中音楽にも言及。伊福部による音楽が使用されていることについて「総監督の庵野秀明が脚本のト書きに『宇宙大戦争(M32)』と書いていて。脚本段階で曲が流れていたんです」と制作中のエピソードを明かし、「個人的な趣味で言えば、鎌倉上陸のときは『キングコング対ゴジラ』(の曲)よりも『モスラ対ゴジラ』(の曲)のほうが合うんじゃないかと思ったけど(笑)」と正直に述べ、会場に笑いを巻き起こした。
なお虚淵玄がストーリー原案と脚本を担当し、静野孔文と瀬下寛之が監督を務めた劇場アニメ「GODZILLA 怪獣惑星」は11月17日より全国ロードショー。
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- 「『ゴジラ』シネマ・コンサート」公式サイト
- 第30回東京国際映画祭 公式サイト
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