短編映画「緑色音楽」の特別上映会が、本日10月16日に東京・ヒューマントラストシネマ渋谷にて開催され、舞台挨拶に
臓器移植普及推進月間に合わせて開催される「グリーンリボンキャンペーン」の一環として、実話をもとに制作された本作。歯科大の受験に失敗して引きこもり生活を送る主人公・風呂田潤が、亡き父が臓器提供者であることを知り、ある決意をするさまが描かれる。村上が潤を、工藤が潤の母を演じ、オダギリジョーが潤の叔父で歯科医の風呂田久に扮した。
臓器移植をテーマとするにあたり、中村は「(当事者の)手記を泣きながら読みました。命がけの真剣な話ばかりだったので、はっきり言ってこれを映画にしていいのだろうかとまで思ってしまった。でもこれをエンタテインメントにして、なるべくたくさんの方に観ていただくのが私の使命だと感じた」と制作を振り返る。キャスティングに関しては「私が大好きなオダギリジョーさんを呼んで、彼のユーモアの引き出しを柱にしようと思った。そして日本の若手で一番好きな虹郎も呼んで、(日本版の)『ぼくの伯父さん』を作ろうとしました」と解説した。
「この作品は、演じるうえで一番きつかったです」と打ち明ける村上。「セリフが長いんですけど、基本的に全部通しでやってるんです。この監督、段取りやらずに『テイク1を絶対に使うから』って言うんです!」と暴露すると、観客は驚愕する。しかしフィルムでの撮影を多く経験している工藤は「ある意味楽じゃない? 35mmだと、この1回が駄目だといくら飛ぶんだろうっていうプレッシャーがあるし。ワークショップみたいで、みんなで作ってる感があって好きでした」と話す。かつて体験した厳しい現場を振り返り「怒号や飛び蹴り、ラリアットみたいなすごい世界を経験してきたので、この現場では毎日が美しくて!」と感動した様子だった。
中村は、村上の魅力を「3年前くらいに打ち上げで来ていた飲み屋で会ったときに、声を上げて『この子面白い!』って言いたくなった。絶対この人で撮りたいと思って、去年の夏にサニーデイ・サービスのMVに出てもらいました。その現場で彼は、カメラが回っていないと歌を歌っていたんです。こんなふうに1人ぼっちで歌を歌ってる男の子の映画を、撮らない手はない」と熱弁する。母親役を務めた工藤は「虹郎くんに会った瞬間に、『わっ! 日本のマイケル・ジャクソンだ!』って思ったんです。そういうオーラを感じました」とコメントして、村上を「どういうこと!?」と驚かせた。
栗林の起用は、中村の娘がInstagramで彼女の存在を知ったことがきっかけだったそう。このほかにも中村はInstagramを通じて若手のキャスティングをしており、「この作品のスピンオフもありますので!」とその俳優たちを起用した作品の製作を発表。潤の父が登場予定であることも明かした。
最後に村上が「昨日監督と一緒にこの作品を観て、すぐに『(臓器提供の)意思表示ってどうやるんですか?』って聞いたんです。保険証の裏に書いて、家族の誰かに伝えればすぐ意思表示できる。親と話すべきことなのでまだ書いていないんですが、僕はやりたいなって思えた。もちろんいろんな事情もあるので人それぞれですが、この作品が考える機会になればいいなと思います」と挨拶し、イベントは終了した。
また、キャストらは舞台挨拶後の囲み取材にも出席。村上は「この作品を広めたいなと思ううえでもったいないと感じるのが、このヒューマントラストシネマ渋谷では1度きりの上映なんです。しっかりと映画として上映してほしい気持ちがあって……。(東京・渋谷の)ユーロスペースさんとか、拾ってくれないでしょうか!」と訴えかけた。
※動画は現在非公開です。
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「緑色音楽」村上虹郎の第一印象は?工藤夕貴が「日本のマイケル・ジャクソンだ!」(写真10枚) - 映画ナタリー https://t.co/o4AICKjvWf