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本作は、角田光代の同名小説をもとにした人間ドラマ。代わり映えのしない日々を送る主人公・泰子の生活が、かつてともに暮らした父の愛人・直子、その息子・智と再会したことにより変化していく。初音が泰子、高良が智、草刈が直子を演じた。
初音は泰子と智の再会シーンについて「自分自身が想像していた智が目の前に現れたという感動と、智に迫って来られることに対する泰子としての恐怖感が入り交じって、よくわからない興奮を覚えました。一生懸命自転車を漕いで、ガーッと智から逃げました(笑)」と回想。高良が「置いていかれないように、僕もガーッと追いかけました!」と話し笑いを誘う。
草刈は「取材を受けていたとき、何人かの方に『こういう汚れ役をやることに躊躇はなかったんですか?』と聞かれて。新聞にも『汚しメイク』とか書かれたんですけど、汚してないんですよ。なんにもしてないのにそんなにひどく見えたのかと思って、ちょっと傷付きました(笑)」と告白。「でもこれまで演じてきたのとはかけ離れた役を演じられたので、そこはよかったです」と続ける。
安藤は草刈への出演オファーについて「直子は原作ではきったないババアみたいな感じですが(笑)、映画でもそのままのイメージではどうなんだと思いまして、身体性に長けた草刈さんに思い切ってオファーしました」と説明し、「映画の風景を背負える存在感があって、どこか憎めない直子というキャラクターを100%演じ切っていただけましたね」と述べた。
直子に魅了され同居する男・岡本を演じた木場は「70歳近くになるんですが、この歳でこんな役を演じられるとは思わなかった。草刈さんと、ちょっとの間ですが一緒に暮らすんですよ。光栄でした。ありがとうございました」と草刈に頭を下げ会場を沸かせる。泰子の腹違いの妹・佐伯亜里砂に扮した藤井は「初音さんは高良さんに追いかけられるんですが、私は初音さんに追いかけられるシーンがあって、たくさん汗をかきました」と撮影を振り返った。
最後に初音は「私はこの映画を観て、人生というものの短さを感じました。皆さんが、これまでの過去と、映画を観たあとの未来を抱きしめてあげられるような作品になっていると思います」と挨拶。高良は「この映画の取材で『普通ってなんでしょう?』とよく聞かれましたけど、泰子も智も自分たちにとっての『普通』というものを認められるようになったと思っています。皆さん、映画を楽しんでいってください」と来場者に語りかける。そして映画のビジュアルにも使われている場面写真を再現するように、登壇者たちはバックハグをしてフォトセッションに応じた。
「月と雷」は10月7日より東京・テアトル新宿ほか全国で公開。
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