柚木麻子の同名小説を
7月下旬、東京都内の専門学校に現れたのは、伊藤役の岡田と莉桜役の木村。シナリオライター志望の伊藤が、ドラマ研究会の指導役である莉桜に「長編を書いてみようと思う」と告げるシーンの撮影が行われた。
段取りを確認し、テストを行ったあとは本番へ。窓際で電話している莉桜が教室を出たところで伊藤に会い、そのまま話しながら2人で階段を下りていく様子が長回しで切り取られる。技術スタッフが意図せず映り込んだ際には、ほかのスタッフたちが「新しい登場人物だ!」「ここ、DVDの特典にしよう」と大笑いするなど、撮影は和やかな雰囲気で進んでいった。OKが出ると、廣木と岡田がにっこりと笑い合う場面も。
岡田は「誰もが抱く“傷付けられたくない”という思いを、口に出せる生き方をしているのは逆にすごいなと思うし、カッコいいなとだんだん肯定的になっている自分もいて(笑)。それを廣木監督に話したら『いい傾向だ』とおっしゃっていました」と、自身が演じたキャラクターへの思いを述べる。そして「僕の役だけクズだという印象があるかもしれないけど、女性キャラクターもけっこうダメな人たちなんですよ! でもクズとクズが話し合うのって素敵なんです!(笑) カップルで観たらどうなるんだろうな」と茶目っ気たっぷりに笑った。
今回が初共演となった木村について、岡田は“素敵な人”という印象を抱いたそうで「表情筋がたまにピクピクしているんです。そこに(莉桜の)すべてが出ている気がします」と撮影時のエピソードを明かす。今後控えているシーンに関しては「伊藤と莉桜の最後の場面がすごく楽しみ。本当に傷付けてやろう、号泣させてやろうって思います!」と意気込んだ。
一方の木村は、「伊藤くんについては、『シャイニング』のジャック・ニコルソンみたいな人が来たー!って思いました。彼がしゃべるだけでうわーという気持ちになるあたりも、たぶんのまれていますね」とコメント。さらに、伊藤に魅力は感じないと言い切ったあと、「今日も腹黒対決をしていたんですけど、この人(伊藤)はサンドバッグみたいだなあと思いました。みんなに勝手に言い寄られて、散々に言われて終わる。伊藤くん自身も傷付いてはいるんだけど、どこか飄々としていて、あまり近付きたくないタイプですね」と続ける。
また、岡田の「最後のシーンは本当に傷付けてやろう」発言について、木村は「莉桜は映画の前半で高飛車に上り詰めて、そこからどんどん鼻を折られていく。ラストシーンは落ちるところまで落ちてから上がっていくところなので、そういう気持ちで来ていただけると、私は心から折れることができるので楽しみです」とにこやかに話した。
「伊藤くん A to E」は1月12日より全国でロードショー。
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- 「伊藤くん A to E」スポット映像第2弾
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