吉永にとって通算120本目の出演映画となる本作は、「北の零年」「北のカナリアたち」に続き北海道を舞台にしたヒューマンドラマ。ソ連軍の侵攻により土地を追われ樺太を脱出し、北海道・網走へとたどり着いた女性・江蓮てつの人生を描く。
オープンセットで行われたこの日の撮影は、吉永演じるてつの育てた桜が花開くシーン。樺太で暮らす江蓮家の幸福感に満ちた場面で、てつの夫・徳次郎役の
阿部は「ふしぎな岬の物語」で吉永の甥にあたる役を演じたため、「今回は吉永さんの旦那さん役というところで格上げかな」とうれしそうにコメント。一方、吉永は「(笑福亭)鶴瓶さんと『おとうと』で共演したとき、『次は夫婦の役をやろうな』って約束をしてしまったので、とても怒っているのではないかとちょっぴり緊張しています(笑)」と本作でも共演している鶴瓶の反応を気にしつつ、「阿部さんと素敵な夫婦関係を作っていきたいと思っています」と残りの撮影に向け意気込んだ。
また滝田は「吉永さんがどんな佇まいで演じられるかということを想像して働くことによって、スタッフのみんなが少しずつ進化しています。吉永さんと仕事ができる喜びをみんなが感じている、幸せな現場。若い人にとっては貴重な体験だと思います」と、吉永がスタッフに及ぼす影響に触れる。そんな滝田との撮影を、吉永は「監督はとても明るく、笑いが絶えない方。うまくコミュニケーションが取れていたら『じゃ回してみよう!』とすぐ言ってくださるので、思い切ってできるんですね」と振り返った。
最後に本作について、岸辺は「終戦のとき日本にどういうことがあって、どんな人がどんな苦労をしたかが今は忘れられているので、そういう部分も実際の話として観てほしいです」と強調。それを受け、吉永は「もちろんそれが一番大事なところですが、この映画にはいろんな要素があります。ミュージカルっぽい場面や、アクションもありますし、インド映画っぽい感じのところも。そういうすべてを映画として楽しんでいただきたいです」と語りかけた。
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