震える手をテープで固定し執筆…記録作家・林えいだいのドキュメンタリー「抗い」

ドキュメンタリー「抗い 記録作家 林えいだい」が、明日2月11日より東京のシアター・イメージフォーラムにて上映される。

これは、権力への抗いをペンとカメラで刻み続ける記録作家・林えいだいの姿に迫ったもの。1933年生まれの林は、北九州の公害問題に取り組んだ後、フリーとなってから50冊以上のルポタージュを執筆してきた。本作では82歳当時の林が福岡・筑豊地方にある朝鮮人部落や無縁墓地の跡を訪ね、戦争で日本に徴用された朝鮮人たちの記憶をたどる。西嶋真司が監督を務め、朗読は田中泯が担当している。

YouTubeでは、本作の予告編も公開中。がんに侵された林が、震える手をテープで固定しながら執筆活動を続けるさまや、「これを書き残さないと死なれん」と語る様子が収められている。また、父親が炭鉱から脱走した朝鮮人たちを自宅に匿い、拷問されたことから、「私は非国民の子供なんです」と話す場面も切り取られた。