オダギリジョー、「永い言い訳」の本木雅弘に羨望「俳優はみんなあの役をやりたい」

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本日12月3日、「永い言い訳」の大ヒット記念トークイベントが東京の池袋シネマ・ロサで行われ監督の西川美和、西川の監督作「ゆれる」で主演を務めたオダギリジョーが登壇した。

「永い言い訳」大ヒット記念トークイベントの様子。左からオダギリジョー、西川美和。

「永い言い訳」大ヒット記念トークイベントの様子。左からオダギリジョー、西川美和。

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「永い言い訳」チラシビジュアル

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現在全国公開中の本作は、西川の同名小説をもとにしたヒューマンドラマ。本木雅弘演じる交通事故で妻を失った作家・衣笠幸夫が、同じ事故で母を失った兄妹とその父親との交流を通して変化していくさまを描き出す。

西川美和

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最初にマイクを握った西川が「こうやってたくさんのお客様に集まってもらえたことをとてもうれしく思っています。今日は私がとても信頼している俳優のオダギリジョーさんに来てもらいました」と挨拶すると、オダギリは「そんなこと言うんですね。その時点で会場に嘘くささが満ち溢れていきますね」と応答。続けてオダギリが「この作品(『永い言い訳』)は傑作だと思います」と感想を述べると、西川が「今の流れだと嘘くさいですね」と反撃し、会場を盛り上げる。

オダギリジョー

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山下敦弘が監督、オダギリが主演を務めた「オーバー・フェンス」の撮影現場に西川が遊びに行ったとき以来、久々に会うという2人。昨晩「ゆれる」を観直したというオダギリは「20代最後の作品で、共演が香川照之さんということで、めちゃくちゃ気合いを入れて臨んだんですね。ある1つの答えが出せたと当時は思ってたんですが、今観ると(自分の演技は)しょぼいなと思いましたね」と感想を述べる。その言葉に西川が「やっぱり自分のことが気になるんですか?」と質問を振ると、オダギリは「恐縮ですけど、何カ所か撮り直したい」と笑い、「あのときの香川さんが今の僕ぐらいの歳だったと思うんですけど、そう考えるとやっぱり達者な方ですね」と述懐する。

「永い言い訳」

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「永い言い訳」を2度観たというオダギリは、気になったセリフを司会から聞かれると「本木さんの『そうでしょ?』っていう言葉」と回答し、「あれって台本にあったんですか?」と西川に質問。西川が「いや、あれは台本にあった言葉です」と返すと、オダギリは「だとしたら、すごい。『そうでしょ?』を言わせたら本木さん以上の人は今の日本にはいない」と断言した。

左からオダギリジョー、西川美和。

左からオダギリジョー、西川美和。[拡大]

オダギリの言葉に西川は「本木さんはすごく感想を気にする人で、夜中にずっと2ちゃんねるを見てるんですよ。もう過剰どころじゃなくて。それでいて批判も好きで、厳しい意見じゃないと信用しないんですよね。だけど今の言葉は喜ぶと思う」と返答。「本木さんが大好き」だというオダギリは「自分の中の20%……いや17%ぐらいは本木さんの影響でできてる。特にファッション。高校生だったんですけど、すごく影響を受けた。木の根のように派生していく芸能図があれば僕は本木さんの下にいる」と思いを明かす。

「永い言い訳」

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西川は小説版「永い言い訳」がテレビ番組で紹介されたのを見た香川から「幸夫の役をやれるのは僕しかいない」と電話があったと告白。するとオダギリは「俳優はみんなあの役をやりたいと思う。(幸夫は)タレントとしての面と作家としてのクリエイティブな面を持っていて、それは俳優と一緒。だから俳優から見ると何もかもが痛くて、自分の中の一部を見せつけられている感じ」と幸夫の魅力を語る。

改めて作品の感想を聞かれたオダギリが「こんな作品撮っちゃったら、次撮りたいものなんてないでしょ? 」と問うと、西川は「40歳の直前に思いついたネタだったので、40年生きてきた自分の実感が強く入っている」と作品への思い入れを語る。「30歳までの実感を詰めたのが『ゆれる』だった。だからオダギリさんが演じてくれた主人公は自己像に近かった」と言葉を続ける西川に、オダギリは「それは僕も思いました。早川猛という僕がやった役が大人になったらこうなってもおかしくない。一本つながっているように見えた」と思いを述べた。

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(c)2016「永い言い訳」製作委員会

読者の反応

7e.p. @7ep_records

紹介し忘れてましたが、こちらの作品にまた少し美術協力しております。自分にとっても重要な某アルバムが作中重要なシーン(この映画は全く無駄のないシーンのみですが)に出てきます。西川監督の最高傑作であり凄まじい映画です。未見の方は是非。https://t.co/F2B41FrTeL

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