第29回東京国際映画祭のワールド・フォーカス部門出品作「ファイナル・ラウンド」が、11月1日に東京・TOHOシネマズ 六本木ヒルズで上映され、主演のR・マーダヴァン、プロデューサーのシャシカーント・シヴァージーが登壇した。
「ファイナル・ラウンド」では、ボクシング協会ともめ、地方に飛ばされたコーチのプラブが、17歳の魚売りの少女マディをボクサーとして育て上げるさまが描かれる。「きっと、うまくいく」のマーダヴァンがプラブを演じ、撮影当時、実際にキックボクサーだったリティカー・シンがマディに扮した。
ヒンディ語版とタミル語版の2種類が制作された本作。マーダヴァンは「1つのシーンをまずタミル語で撮影して、そのあとに同じシーンをヒンディ語が話せる別のキャストとともに撮っていきました。編集は別々に行っているので、2本の映画を撮ったことになります」と振り返る。
俳優になる前はエンジニアや軍人、教師などさまざまな職業を経験してきたというマーダヴァン。「軍人になりたいと思ったのは『トップガン』のような空軍に憧れていたから(笑)」と述べ、「俳優になるとは想像もしていなかったけれど、今は運命だと思っています。この仕事をしなければ、東京で愛を持って受け入れてもらうこともなかった」と笑顔で語った。
Q&Aコーナーでは、多くのインド映画に歌や踊りのシーンが登場することについて質問が飛ぶ。マーダヴァンは「ルールがあるわけではないが、公開後4日間の収益が重要なので、プロモーションのために使われている」と説明し、シヴァージーは「公開1カ月半前から(テレビやネットで)音楽を流すことで『あの映画だ!』と観客に想起させ、劇場へ足を運んでもらえるようにしています」と明かした。
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黒瀬朋子 @tomoko_kurose
マータヴァンさん、素敵な方でした。/「きっと、うまくいく」のR・マーダヴァンがTIFFに登場「俳優になったのは運命」 - 映画ナタリー https://t.co/lYvjGIC7QQ#TIFF#ファイナル・ラウンド