遠藤周作の小説を原作とする「沈黙-サイレンス-」は、17世紀の日本を舞台に、激しいキリシタン弾圧によって棄教を迫られる若き司祭、ロドリゴの苦難に満ちた闘いを描いた作品。ロドリゴ役をアンドリュー・ガーフィールドが演じ、リーアム・ニーソン、アダム・ドライバー、イッセー尾形、小松菜奈、加瀬亮、笈田ヨシらが共演に名を連ねている。
敬虔なカトリック信徒・モキチ役を演じた塚本は「現在生きている監督で、最も尊敬しているスコセッシ監督が日本の小説を映画化するということは“事件”。皆さんにも一緒にその“事件”を体感していただきたい」とコメントし、同役をつかんだオーディションに言及しながら「監督とセリフの掛け合いをする機会がありました。監督はものすごく演技が上手で、自分も名優になったように感じた。それはまるでジャズのセッションのようで、この経験があれば受かっていなくてもいいと思えたくらいだった」と述懐する。また、撮影中はスコセッシから演技指導をあまり受けなかったといい「そのかわり何度も何度も撮る。5回6回なんてレベルではなく、カットによっては100回くらい。それがもうびっくりでしたね。ただ、役者をすごく信用していて、すべて委ねるんです」と現場での経験を振り返った。
さらに塚本は「自分のキャラに近いのはキチジローですが、敬虔な信徒であるモキチを演じるに際しては、自分が信じるスコセッシをスコセッシ教として崇める気持ちと、戦争がまた起こってしまうかもしれない現在に、未来の子供たちに祈りを捧げる気持ち。この2つを心に持って」と同役に臨んだ際の気持ちを明かす。撮影前に行ったという減量に関しては「50kgを切るまで痩せなくてはならなく、栄養士がついていたものの、かなりギリギリまで痩せてつらかったです。立ち上がるのにも何かをつかまなくてはならない感じだった」と述べ、「万が一死んでしまってもまあいいか、と思えるほどの映画。それほどの思いで取り組んだ。答えるのは難しいですが、一言で言うと最高の映画です」と作品への強い思いを語った。
「沈黙-サイレンス-」は、2017年1月21日より全国でロードショー。
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塚本晋也tsukamoto_shinya @tsukamoto_shiny
長崎におります。
ただいまスコセッシ教を布教中。
1日は、「沈黙-SILENCE-」の記者会見がありました。
とても多くのメディアが来てくださった。
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