「さらば、わが愛/覇王別姫」の
夢枕獏の小説「沙門空海唐の国にて鬼と宴す」をもとにした本作。唐代の中国を舞台に、日本から遣唐使としてやってきた若き僧侶・空海が、詩人・白楽天とともに、首都・長安を揺るがす巨大な謎に迫る。染谷が空海役を務め、ロウ・イエやアン・ホイの監督作への出演で知られる
染谷は「監督の美しいアートワークの中でなんと空海として生きられる。こんな凄まじい人生経験はないことでしょう」とコメント。そして「この毒々しくも美しい愛と哀しみの大事件と感動を、熱々の状態で皆様に届けられるよう日々撮影していきますので楽しみにしていてください」と意気込みを語っている。
「空海―KU-KAI―」は2018年に日本で公開される予定。
染谷将太 コメント
チェン・カイコー監督のもと空海を演じさせて頂いています。なるべくしてなっている、今はそう思えていますが、同時にこれは奇跡だとも感じています。監督の美しいアートワークの中でなんと空海として生きられる。こんな凄まじい人生経験はないことでしょう。声をかけてくださった監督、そして快く自分を迎え入れてくれている中国スタッフ・キャストの皆さんに感謝しかありません。
まるで激しい航海の後大唐で真相を探し求めたように自分も撮影に挑んでいます。もちろん全編中国語のセリフであったり平たく言えば“大変”と言えることはありますが、不思議と空海を通して過ごしているとそれがとても解消されていくのです。
唐の街を再現したとてつもないでかいセット(もはや街)での撮影は完璧な世界観の中でお芝居ができるので地に足が着いてとても説得力が生まれています。何かを探し求めた躍動溢れる若者2人、これはとてつもなくエモーショナルで大スペクタクルです。この毒々しくも美しい愛と哀しみの大事件と感動を、熱々の状態で皆様に届けられるよう日々撮影していきますので楽しみにしていてください。
チェン・カイコー コメント
この映画が求めているのは「美」である。
僧侶と詩人──ひとりは智慧を持ち理性的で聡明、もう一人は感性と才気に富み、熱血的である。
ふとしたきっかけで出会った二人は、何の為に相棒となり、ともに過ごすのか。
それは、この世の中の「美」が徹底的に破壊されないように守る為である。
夢枕獏 コメント
ぼくが一七年かけて書いた物語の舞台、映画のために造られた巨大な長安の街の中を歩いていたら、思わずほろほろと涙がこぼれてきた。このような奇跡がおこるとは。ぼく自身がぼくの物語の中を歩いているのである。長い間、映像化不可能と思っていたのだが、そうでないことをこの時確信した。チェン・カイコーという優れた監督と出会えたことは、ぼくにとって、というより、この物語にとって、最大の幸せであろう。
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