俳諧師・小林一茶の半生を映画化する「一茶」にて、
文化庁芸術文化振興基金助成作品となるこの映画は、藤沢周平による同名伝記小説をもとにしたもの。長年にわたる家族との愛憎や世間の無理解への葛藤など、庶民派俳諧師としてのイメージとは異なる、一茶の知られざる一面を描き出す。「武士の献立」「武士の家計簿」の柏田道夫が脚本を手がけ、テレビドラマ「かぶき者 慶次」や「劇場版テンペスト3D」の
一茶役のリリーのほか、一茶に影響を与え続けた母・さつ役で
リリーは「一茶のように、低い目線で、人間臭く生きてゆくこと。その在り方と、挫けない気持ちを少しでも定着できるよう、無欲の欲で、作品に献身したいと思います」とコメント。吉村は「『雀の子そこのけそこのけお馬が通る』、『露の世は露の世ながらさりながら』……。正反対に見える作風の根っ子は実はひとつなのだ。愛おしい男の物語である」と述べている。
9月15日にクランクインした「一茶」は11月にクランクアップし、2017年に公開される予定だ。
リリー・フランキー コメント
一茶の句が、何故、今も人々に愛されるのかを、自分なりに考え、一茶自身の愛しさを伝えることができたらと、恐縮しながら、真摯に向き合いたいと思います。一茶のように、低い目線で、人間臭く生きてゆくこと。その在り方と、挫けない気持ちを少しでも定着できるよう、無欲の欲で、作品に献身したいと思います。
吉村芳之 コメント
人は自分の思うままに生きようとすると周囲と衝突し迷惑をかけときには非難を浴びる。で、つい気持ちが萎え遠慮することになる。老いてくるとますますその傾向が強くなる。しかし一茶は、居場所を求め愛を求め思いのままに生涯を貫いた。そこから彼の句が生まれる。「雀の子そこのけそこのけお馬が通る」、「露の世は露の世ながらさりながら」……。正反対に見える作風の根っ子は実はひとつなのだ。愛おしい男の物語である。
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リリー「一茶のように、低い目線で、人間臭く生きてゆくこと。その在り方と、挫けない気持ちを少しでも定着できるよう、無欲の欲で、作品に献身したいと思います」/リリー・フランキーが小林一茶役で主演、藤沢周平による伝記小説を映画化 https://t.co/PPdFTdD0t2