「
本作は、宮沢扮する余命宣告を受けた“お母ちゃん”こと双葉と、残される家族たちの絆を描いたヒューマンドラマ。双葉の娘を杉咲、旅先で双葉と出会う青年・拓海を松坂が演じたほか、頼りないがどこか憎めない双葉の夫役でオダギリジョーが出演している。
宮沢が「衝撃的に素敵な脚本と出会えたことに感謝します。いつもは自信がないほうなのですが、この作品は心から自信を持って皆様に届けられます」と述べると、松坂も「自分の人生に残る作品だと思います」と同調。本作で商業デビューを果たした中野は「映画学校を卒業して16年目。オリジナル脚本で勝負してやろうと思っていたものの、最初はこんなことになるとは誰も思っていませんでした。でも宮沢さんが参加してくれたところからガラッと動き出した。面白い本を書けば、僕みたいな新人でもこういう形で皆さんに披露できるのがうれしい」と満面の笑みで語った。
宮沢と中野は1973年生まれの同い年。「『紙の月』の次は何に出るの?」と周囲から聞かれていた時期に、本作の脚本と出会ったという宮沢は「この作品に参加しなかったら後悔するだろうなと思った。同い年というのもあって、監督には現場でも言いたいことをけっこうバシバシ言ったし、本当に素晴らしい作品にしてほしいという思いがありました」と、ここまでの道のりを振り返る。そして「キャストもスタッフもみんなが同じ方向を向いて作ってきた日々を思い出すと涙が出そうに……。同年代の映画人ががんばっているというのは、私も役者としてすごく励みになります」と言葉に力を込める。
また杉咲からは、撮影中に現場をざわつかせていたというエピソードが。「本番中に突然すごい鼻息が聞こえてきたんです」と切り出す杉咲。“犯人”は中野だと言い、「監督は集中していると鼻息が荒くなるみたいで」と苦笑すると、宮沢も「泣いたり汗かいたり、監督もいろんなものがほとばしってましたね」とうなずく。当の中野が「僕の鼻息が荒いシーンはすべていいシーンってことです!」と言ってのけると、宮沢は「録音部さんが嘆いてましたよ!」とツッコミ。杉咲から「でも監督の鼻息が聞こえると、きっと今のシーンは大丈夫って思うようにしていました」とフォローが入ると、中野はホッと胸をなで下ろす様子を見せた。
「湯を沸かすほどの熱い愛」は、10月29日より東京・新宿バルト9ほかにて全国ロードショー。
関連記事
宮沢りえの映画作品
関連商品
リンク
- 「湯を沸かすほどの熱い愛」オフィシャルサイト
- 「湯を沸かすほどの熱い愛」予告編
※記事公開から5年以上経過しているため、セキュリティ考慮の上、リンクをオフにしています。
中井 圭 @nakaikei
宮沢りえ、主演作の出来は“監督の鼻息が荒くなるほど”!?舞台挨拶で「心から自信」 - 映画ナタリー https://t.co/dA3yUFsBxI