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長編劇映画に初出演した織田は、撮影現場の様子を聞かれ「どのシーンも自分なりに努力しましたが、やっぱり演技って難しいなと思いました」と返答。大友は「この世の者ならざるムードが欲しかった」と絹子のキャスティングについて説明し、「彼女はなんかよかったんですよね。ミステリアスな雰囲気も含めて。いまだに彼女のことはよくわからないけど」と冗談を交えつつ織田を選んだ理由を明かす。
絹子役のオーディションの様子について質問を受けた大友は「実はそうそうたる女優陣が来てくれたんですが、未知の殺人鬼・絹子を演じてもらうというときに、ある種の匿名性だったり、僕らがわからない存在でいてほしいと思ったんです」と回答。織田は「私はいつもモジモジしちゃいますが、絹子は芯があってみんなをだまして、誘惑しなくちゃいけない。取調室で、大森さん演じる眞鍋に問い詰められても動揺しないようにとがんばりました。あのシーンは、オーディションのときからやっていたので、記憶に残ってます」と述懐した。
劇中の衣装について話が及ぶと、大友は「この映画は未来という設定ですが、スーツは100年前からあるもので、その時々の流行によって形が違う。そこで、今とは違うモードをベースにデザインして、肩部分の形を変えたり、3ピースのボタン部分がホックになっていたり、ちょっと見ただけではわからないかもしれませんが、『普通のスーツと違うよね』というのを狙って作りました」と意図を語る。また薪のインナーがハイネックであることに関して「すごくストレスのある役なので、実際に生田さんにストレスを与えるためという理由もありました。あれはすごく暑いですし。ストレスだけは演じようとしても演じられるものではなく、滲み出てくるものなので、嫌がらせのような演出の一環でもありますね」と笑う。
登場人物の関係性などを描きすぎないよう注意したという大友。その理由について「映画の楽しみ方として、観る方の個人的な経験のバックグラウンドの中で、補填しながら観る自由ってあると思っているんです。この作品が、まさに脳内をテーマにした作品である以上、無責任と言われようと、説明をしすぎないという部分にこだわったところがあります。その辺を上手に楽しんでもらえるとうれしいです」とコメントした。
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𝐾𝑢𝑚𝑖 𝐸𝑏𝑖𝑛𝑎 @kumiab
ちょっと未来のスーツということなんだなと思ってたけどやはり。 "肩部分の形を変えたり、3ピースのボタン部分がホックになっていたり" https://t.co/qLQeAWrjy8